研究課題/領域番号 |
21580265
|
研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
豊田 隆 東京農工大学, 大学院・農学研究院, 教授 (00142836)
|
研究分担者 |
竹内 郁雄 東京農工大学, 大学院・農学研究院, 准教授 (90313288)
山田 祐彰 東京農工大学, 大学院・農学研究院, 講師 (60323755)
|
キーワード | 食料安全保障協力 / ASEAN+3緊急米備蓄 / ASEAN食料安全保障情報システム / 東アジア共通食料政策 / 食料供給とバイオエネルギー / 食品安全性の地域協力 / 脆弱地域の食料安全保障 / 経済連携協定EPA |
研究概要 |
最終年度の研究は、東アジアにおける食料安全保障の地域協力を、情報革命の進展、農業の多面的機能の発揮、地域共通食料リスクへ対処する「東アジア共通食料安全保障政策」の視点から総括した。1.つまり初年度は東アジアの緊急米備蓄EAERRから、ASEAN+3緊急米備蓄APTERRの米78.7万トン申告備蓄達成を解明した。2.2年度はASEAN食料安全保障情報システム(AFSIS)第1フェーズ・情報ネットワークINDから、第2フェーズ・相互技術協力MTC・早期警戒情報EWI・食料需要見通しACOへ、さらにASEAN+3食料安全保障情報センター・ネットワークNAFSICへの展開を解明した。3.3年度は以上の2本柱を基幹に、ASEAN統合的安全保障AIFS構想を発展させる「東アジア共通食料政策」として、食料開発援助の地域協力、食料供給とバイオエネルギー供給、食料貿易・関税と食品安全性の共通政策、食料需給調整と構造調整等を解明し、AMAF+3恒常的事務局設置を提案した。4.その成果は、『開発学研究』22_2等の学会誌へ公表した。さらに国際学会・『アジア農業経済学会』ASAEハノイ大会(2011年10月)で講演し英語で発信した。5.国際アジア共同体学会ISACと連携し、「東アジア・フード・セキュリティー研究会」を代表として組織し、農水省の消費・安全局国際基準チームから国際食品規格委員会(CODEX)と東アジア各国の動向、アジア生産性機構APO農業部の食品安全事業(トレーサビリティー・ISO22000)の実態を解明した。6.また同研究会では韓国・漢陽大学Renee Kim教授(国際関係論)を招聘し、2012年発効の韓米自由貿易協定(KORUSFTA)と食品安全制度の問題点を究明し、ISAC『東日本大震災1周年日本再興東北フォーラム』(東北大学、2012年3月)へ参加した。7.東アジアの脆弱地域であるモンゴル国カシミヤ産業の遊牧民・繊維企業の発展と食料安全保障の調和に関する現地調査を実施し、学会発表・論文投稿を行った。8.地域比較の視点から、中央アジアのアフガニスタンの食料安全保障の現状、農村部の栄養摂取水準の現地調査をおこない、学会発表・『農業経営研究』への論文掲載が決定した。
|