農家の家族関係が家父長的な性格から平等主義的な関係になるのに伴い、農業経営における女性の意思決定への参画が進み、責任分担が促進される傾向にあること、その結果、農業経営の多角化が進み、経営改善にプラスに働くことが明らかになった。韓国では、日本と非常に似通った状況が見られたが、オーストラリアでは、大規模化や機械化等の進展のため、女性の農業生産への関与は一般に小さく、家族関係の近代化と経営発展との関連を見いだすことができなかった。政策的支援としては、家族経営協定の推進や経営多角化を推進により多角化部門の担い手として女性を位置づけることが有効である。
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