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2011 年度 実績報告書

粘土フロック懸濁液の界面沈降特性

研究課題

研究課題/領域番号 21580292
研究機関茨城大学

研究代表者

中石 克也  茨城大学, 農学部, 教授 (40180236)

キーワード界面沈降速度 / 粘土フロック懸濁液 / 鉛直流路 / 流路径 / 流路数 / 壁面抵抗 / 管径
研究概要

1.ネットワーク転位領域の界面沈降
初期沈降高さを変えてカオリナイトフロック懸濁液の界面沈降速度を精密に測定することによって、ネットワーク形成によって生じる圧縮降伏応力を除去した界面沈降速度と初期沈降高さ無限大のフロック膨潤比を求めた。次に、Richard-Zakiによって提唱された剛体球の沈降速度式を透水速度式に変換し、さらに剛体球を自己相似構造を考慮したフロックと仮定して、新たな界面沈降速度式を提唱した。ついで、ネットワークが発生する前後の体積濃度領域における界面沈降速度を提案された面沈降速度式に基づいて解析した。その結果、フロック体積濃度φfが低い領域では構造次元D(フラクタル次元に対応)が一定であるが、固体濃度φが増加しネットワークが形成される領域ではφfが一定でDが増加し、さらにφが増加するとDが大きくて(フロックがつぶれた構造)一定の領域が存在することが分かった。特に、フロック体積濃度が一定の領域では、ネットワーク化が進みその粘性でフロック膨潤比αが小さくなった。
2,高濃度領域における異常沈降
界面沈降現象は力学的に自重によって引き起されるが、沈降過程において沈降容器壁面との摩擦によって生じる抵抗力が沈降を阻止するように作用する。そこで、流路の発生していない状態における界面沈降の壁面抵抗と管径の関係を詳細に調べ、壁面抵抗力の影響を無視できる管径を決定した。ついで、この条件を満たす管径の沈降管を用いて高い試料濃度での沈降実験を行い、粘性流の流れの理論を適用して鉛直流路の形成による界面沈降速度の異常な増加について解析した。その結果、高い試料濃度領域における異常な界面沈降速度の上昇は、鉛直流路を流れる水量に起因することが分かった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 2011

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 粘土フロック懸濁液における界面沈降速度式の導出と適用2012

    • 著者名/発表者名
      大井節男、中石克也、齋藤拓也、水野孝太郎、西村奈津希
    • 学会等名
      化学工学会
    • 発表場所
      工学院大学
    • 年月日
      2012-03-16
  • [学会発表] 沈降過程におけるネットワーク転位2011

    • 著者名/発表者名
      齋藤拓也、大井節男、中石克也、水野孝太郎、小林幹佳
    • 学会等名
      農業農村工学会
    • 発表場所
      九州大学
    • 年月日
      2011-09-07

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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