研究課題
1)基本実験として,ロータ(フレール刃を支持)と打抜篩が独立回転する微破砕機を使用し,ロータ回転数は1000・2000rpm,打抜孔径8・4・2mmとした。試料としてマダケ(生・乾)を30×30mmのチップに裁断して約100gをバッチ投入し,微破砕後にJIS篩0.50~3.35mmで分級した。微破砕試料を175℃熱水処理+酵素ないしは濃硫酸で糖化し,糖化率は擦潰試料の濃硫酸法によるグルコース濃度との比から求めた。細かく破砕する条件として,順に高ロータ回転数,小篩孔径,乾燥材料が望ましく,特に乾燥すると<1.00mmに分級される割合が急増した。濃硫酸法による糖化率は<2.36mmで100%となり,破砕程度の目安と考えられる。酵素糖化の糖化率は10%程度と低く,特に>0.50mmで糖化率が大きく減少した。2)微破砕現象を可視化するために,微破砕機の側面を透明板で覆い,高速度撮影を行った。打抜網を固定する受け刃はゆっくり回転しながら未破砕物を集めて上部へ運ぶだけの機能であり,期待されたフレール刃との間のせん断作用はほとんど見られなかった。一方,フレール刃で試料を空間で叩きつける作用が卓越しており,高速回転にすることでより細かい微破砕物が生成されることが説明された。3)追加実験として,ロータ回転数2000・2400rpm,打抜孔径2mmとし,マダケ(生・乾)を微破砕する際のロータ回転数およびトルクを測定し,所要エネルギを求めた。ロータ回転数を2400rpmとした場合,全体の所要エネルギ(約600kJ/kg)に占める空運転の所要エネルギ割合が25%程度増加したものの,正味の微破砕所要エネルギ(約200kJ/kg)にはほとんど変化がなかった。分級の結果,特に乾燥竹において<1.40mm微破砕物割合が,回転数を上げることで70%から90%以上に向上した。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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農業機械学会関西支部報
巻: 114 ページ: 未定
巻: 112 ページ: 43
Engineering in Agriculture, Environment and Food
巻: 4 ページ: 62-65
ASABE Paper
巻: 1111160