研究概要 |
回転篩とフレール刃が独立回転する木質微破砕機を製作し実験した。竹の破片をバッチ処理で微破砕機内に入れて微破砕し,微破砕物は熱水処理をし,酵素糖化を行った。回転篩孔径をあげると,微破砕に要する比エネルギは 500 kJ/kg から 250 kJ/kg へ減少した一方で,熱水処理 200℃における糖化効率は,38%から35%への減少である。微破砕機の設定は,ロータ回転数 1500 rpm,回転篩孔径4 mm が最も望ましい設定であった。所要比エネルギを減少させるために回転篩孔径を 6 mm と 8 mm にし,硫酸糖化法で評価したが,微破砕物が大きくなりすぎて糖化効率が急激に低下することが判明した。またロータ回転数を 2400 rpmの実験は,より細かい微破砕物が生成された一方で所要比エネルギは変化がなかったことから,糖化効率を上げつつ所要比エネルギを増やさない微破砕機の設計の必要性が示唆された。追加実験の結果は,微破砕機内の現象を高速度撮影した結果からも説明できる。
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