目的: (1)艀化後から2週間、抗生物質に替わる成長促進資材と注目されているプロバイオテック、シンバイオテック、有機酸などの飼料給与がブロイラー腸管免疫関連遺伝子にどのような影響かを与えるかを抗生物質給与との異同を含めて調査した。 (2)自然免疫を刺激する効果が知られている、大腸菌内毒素注入時に試験(1)で使用した資材によるブロイラー腸管免疫関連遺伝子および脾臓免疫関連遺伝子の変化を調査した。 (3)平成21-23年度試験結果から免疫評価に有力な免疫関連因子の選択及び免疫系機能・応答の数値化標準化法を行う。 結果: (1)抗生物質と非抗生物質型成長促進剤(プロバイオテック、シンバイオテック、有機酸)を給与し、腸管免疫関連因子遺伝子発現変化の異同を検討した結果、抗生物質とプロバイオテックスは類似した変化を示したものの、プレバイオテックス、有機酸と抗生物質の遺伝子発現変化は必ずしも一致しなかった。また、プレバイオテックスでも構成糖により腸管免疫関連因子遺伝子発現の変化に様相は異なった。 (2)腸管免疫と脾臓免疫において大腸菌菌体成分刺激で増加する炎症を抑制するプレバイオテックスプロバイオテクスを発見した。 (3)インターフェロン-γ、トール様受容体、CD3、Bu-1が腸管免疫能力を評価する際の有力な免疫関連因子であると推定した。
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