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2009 年度 実績報告書

高泌乳牛・低受胎牛における卵子成熟・受精動態の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21580339
研究機関北海道大学

研究代表者

高橋 芳幸  北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 教授 (70167485)

キーワード牛 / 繁殖 / 受胎 / 卵子成熟 / 受精 / 高泌乳牛 / 低受胎牛
研究概要

本年度は、高泌乳牛・低受胎牛の体内における卵子の成熟・受精動態の検討に着手するとともに、モデルとなる体外成熟卵子の受精・発生能獲得動態と少数の体内発育卵子の成熟・受精動態の解明に必要な卵子の個別培養法の検討を行った。また、低受胎牛(リピートブリーダー)にみられる子宮内膜上皮成長因子(EGF)の発現異常についても検討した。
体外成熟卵子の受精・発生能獲得動態については、核成熟動態を確認するとともに、成熟培養時間の異なる卵子の受精・発生能を調べた。その結果、受精・発生能は成熟培養22時間前後で高くなり、培養時間が長くなると受精・発生率が低下した。ついで、核成熟後(MII期到達後)の受精・発生能獲得動態を調べるために、卵丘細胞除去卵子(裸化卵子)の体外受精の条件について検討した。その結果、媒精培地にヘパリンとPHEを添加すると正常受精率が高くなることと、媒精時の気相の酸素濃度を5%にすると受精・発生率の高いことが分かった。また、この裸化卵子の体外受精系を用いて、MII期到達後の受精・発生能獲得動態について検討した結果、体外成熟卵子はMII期到達後6時間前後で受精・発生能が向上することが示された。
卵子の個別培養法については、成熟培養と発生培養における個別培養法について検討を行い、小型Wellを用いた成熟培養とWell of Well(協力者試作品)を用いた発生培養により、従来の群培養(多数の卵子をdrop内で培養)と同等あるいはそれ以上の高い受精・発生率が得られることが分かった。
低受胎牛の子宮内膜EGF発現異常については、牛の精漿(タンパク質成分)を腟内に注入することによって修復され、受胎性が恢復することを示唆する知見が得られた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 2009

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Effect of seminal plasma on uterine EGF profile and fertility in high yielding repeat breeder cows.2010

    • 著者名/発表者名
      Kaneko E, Shirasawa A, Katagiri S, Akemi Y, Nakata Y, Takahashi Y
    • 学会等名
      International Symposium on Declining Fertility in Dairy Cows in the World
    • 発表場所
      宮崎市、ワールドコンベンションセンター
    • 年月日
      2010-01-30
  • [学会発表] 牛精漿による子宮内膜上皮成長因子の発現増強および受胎促進効果2009

    • 著者名/発表者名
      白澤篤, 片桐成二, 金子絵美, 高見野枝, 明見好信, 中田善雄, 高橋芳幸
    • 学会等名
      第102回 日本繁殖生物学会
    • 発表場所
      奈良市、近畿大学農学部
    • 年月日
      2009-09-11

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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