研究概要 |
実験動物胃粘膜のEphBとephrin-Bの発現と機能を解析した。(1)粘膜部位で発現パターンが異なるがEphBとephrin-Bを発現すること,(2)胃小窩の細胞はephrin-Bを,胃腺の細胞はEphBを発現し, Gastric Unitには峡を境に発現境界が存在すること,(3)再生胃粘膜ではEphB2発現が上昇すること,(4)胃癌細胞はEphBとephrin-Bを共発現すること,(5) EphB/ephrin-Bシグナルは細胞間反発シグナルとして働くこと,(6) EphBシグナルはRhoAの活性化を介することを明らかにした。これらの結果から, EphBとephrin-Bは胃粘膜上皮の細胞構築制御分子であること,胃癌はEphB/ephrin-B分子機構が乱れた状態を示すことが強く示唆された。
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