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2011 年度 実績報告書

我が国における牛消化管内線虫の駆虫薬剤耐性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21580382
研究機関北里大学

研究代表者

工藤 上  北里大学, 獣医学部, 准教授 (20153306)

研究分担者 小山田 隆  北里大学, 獣医学部, 教授 (80050665)
キーワード牛 / 消化管内線虫 / 薬剤耐性 / イベルメクチン / LMIT
研究概要

FECR法(Fecal egg count reduction test)によるイベルメクチン製剤の牛消化管内線虫に対する駆虫効果の調査において、5月にイベルメクチン感受性を示し、8月に同耐性を現すCooperia属線虫の存在が確認された青森県内の牧場を対象に、FECR法による虫卵減少率の算定と幼虫移行抑制試験(Larval migration inhibition test)を同時に行い、in vitroにおけるイベルメクチン感受性試験としての幼虫移行抑制試験の有効性を評価した。試験はFECR法により各々86%と26%の線虫卵減少率を示した5月と8月のイベルメクチン投与前の牛糞便から消化管内線虫の感染幼虫を作出し、0.1-30μg/ml濃度のイベルメクチンに暴露した同幼虫の20μm径メッシュ透過数を基に各薬剤濃度の幼虫移行抑制率を求め、EC50(50%移行抑制濃度)を算出した。その結果、5月と8月の幼虫移行抑制率はいずれも薬剤濃度の上昇に伴って増加し、各々のEC50は0.387μg/ml(95%CI:0.364-0.461μg/ml)と0.968μg/ml(0.959-1.169μg/ml)であった。また、FECR法における寄生種別の解析から5月に84%、8月にイベルメクチン耐性と判断される31%の虫卵減少率を認めたC.oncophoraのEC50は、メッシュ透過幼虫の遺伝子学的同定により、5月に0.296μg/ml(95%CI:0268-0.324μg/ml)、8月に0.892μg/ml(0.763-0.995μg/ml)を示し、8月のEC50は5月の値を有意に上回った(p<0.05)。なお、幼虫移行抑制試験に用いた幼虫の60%以上をC.oncophoraが占めた。これらの成績により、未だ確立されていないin vitroにおける牛消化管内線虫のイベルメクチンに対する感受性試験として幼虫移行抑制試験の有効性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 北海道の放牧牛におけるイベルメクチン製剤の消化管内線虫に対する駆虫効果2012

    • 著者名/発表者名
      工藤上、釜井莉佳, その他4名
    • 学会等名
      第153回日本獣医学会学術集会
    • 発表場所
      大宮ソニックシティー(さいたま市)
    • 年月日
      2012-03-28

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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