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2012 年度 実績報告書

熱測定による、培養できない微生物にも適用可能な、土壌生態系機能解析法の新展開

研究課題

研究課題/領域番号 21580400
研究機関三重大学

研究代表者

田中 晶善  三重大学, 生物資源学研究科, 教授 (10155111)

研究期間 (年度) 2009-04-01 – 2013-03-31
キーワード土壌微生物 / 熱測定 / 機能多様性
研究概要

土壌試料に炭素源を加えると資化に伴う発熱が起こる。その過程(サーモグラム)は土壌と炭素源とによって特徴的であり、その解析から土壌の微生物性の評価が可能となる。この原理に基づいて、(1)土壌試料採取の時期と採取深さ、および採取試料の長期保存が土壌の微生物性に与える影響の解析、および(2)土壌微生物の機能多様性解析法の開発を行った。
(1)同一箇所の、季節および表層からの深さを異にする畑土壌試料に糖やアミノ酸など18種の炭素源を単独で加えた際の発熱過程を比較した。一部例外的に異なる特徴を示す試料があるが、全体としてほぼ同一であった。また、室温、冷蔵、冷凍で10か月保存した畑土壌試料に18種の炭素源を加えて熱測定したところ、室温で5か月以上保存した試料は明らかに異なる挙動を示した。これらの結果より、採取の時期と深さは揃えるのが望ましいこと、また採取試料を低温で保存すれば、10か月までは新鮮な土壌試料と同等と見なしうることが示された。
(2)畑、果樹園など、計13種類の土壌を用い、41種類の炭素源をそれぞれ単独で加え、サーモグラムを得た。すべてのサーモグラムについて、発熱速度が最も大きくなる時間の平均時間における発熱量を評価した。この値を用いて、シャノン指数およびシンプソン指数により各土壌の機能的多様性を評価できた。また、各土壌からゲノムDNAを抽出し、PCR-DGGE法によるゲルのバンド数とバンド強度から、一般細菌叢の種の多様性をシャノン指数とシンプソン指数により評価した。この結果、機能的多様性と種の多様性には相関はなく、熱測定法では種の多様性とは異なる土壌微生物性の多様性の一側面を評価していることが示された。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] 熱測定法とPCR-DGGE法を用いた土壌微生物群集の多様性評価

    • 著者名/発表者名
      石川卓、小野泰弘、妹尾啓史、田中晶善
    • 学会等名
      日本農芸化学会
    • 発表場所
      東北大学(仙台)
  • [学会発表] 熱測定法を用いた土壌微生物の資化活性に基づく土壌試料の保存条件検討

    • 著者名/発表者名
      石川卓、林寛人、妹尾啓史、田中晶善
    • 学会等名
      日本農芸化学会
    • 発表場所
      東北大学(仙台)
  • [学会発表] Development of evaluation methods for soil microbial diversity by carbon source utilization activity using multiplex calorimetry

    • 著者名/発表者名
      T. Ishikawa, Y. Ono, K. Senoo, and A. Tanaka
    • 学会等名
      International congress on Thermal Analysis and Calorimetry
    • 発表場所
      近畿大学(東大阪)
  • [学会発表] 熱測定法による土壌微生物の多様性評価

    • 著者名/発表者名
      小野泰弘、石川卓、妹尾啓史、田中晶善
    • 学会等名
      土壌微生物学会
    • 発表場所
      神戸大学(神戸)

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公開日: 2014-07-24  

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