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2011 年度 実績報告書

2,3-ベンゾジアゼピン類の高効率合成法の開発と中枢神経系疾患治療薬開発への展開

研究課題

研究課題/領域番号 21590006
研究機関富山大学

研究代表者

松谷 裕二  富山大学, 大学院・医学薬学研究部(薬学), 教授 (50255858)

キーワードジアザベンゾトロポン / アミノ化 / アポトーシス誘導 / 抗癌活性
研究概要

本研究で合成に成功した新規複素環化合物、「ジアザベンゾトロポン」類のAMPAレセプターアンタゴニスト活性を精査するため、1位のアリール基上にアミノ基を有する誘導体合成について検討を行った。本目的を達成するため、遷移金属触媒下でのクロスカップリングアミネーションを用いることとし、その原料化合物となる1-ヨードフェニル置換ジアザベンゾトロポンの合成を、本研究で開発した連続的電子環状反応を用いることで達成した。しかしながら、引き続くアミノ化反応は、種々カップリング条件を試みたが母核の分解反応が優先して進行してしまい、目的の達成には至らなかった。
一方、これまでに見出しているジアザベンゾトロポン類の細胞毒性作用について詳細な検討を行ったところ、一部の誘導体において顕著な抗癌作用が期待されることが判明した。ヒトリンパ腫細胞を用いて、これまでに合成したジアザベンゾトロポン誘導体ライブラリーの抗癌活性スクリーニングを実施したところ、1位アリール基のパラ位にメチル基を有する誘導体において、最も強力な抗癌作用が確認された。なお、抗癌作用は細胞のアポトーシス誘導を指標として評価を行った。この結果を踏まえ、更に誘導体化を進めたところ、パラ位に更にかさ高い置換基(イソプロピル基)を導入した誘導体において、活性の更なる向上が認められた。
以上、オリジナルな手法にて初めて合成されたジアザベンゾトロポン類が、新規抗癌剤シーズとして期待されるという知見を得ることに成功した。今後、更なる構造活性相関研究を進めたい考えである。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 2011

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 金触媒によるイミノエステルの連続的環化-[3+2]環化付加反応の開発2012

    • 著者名/発表者名
      杉本健士
    • 学会等名
      日本薬学会第132年会
    • 発表場所
      札幌
    • 年月日
      2012-03-29
  • [学会発表] ジアゾメチレン挿入反応による新規1,2-ジアゼピン誘導体の合成2011

    • 著者名/発表者名
      林理恵
    • 学会等名
      第41回複素環化学討論会
    • 発表場所
      熊本
    • 年月日
      2011-10-20
  • [学会発表] タンデム型電子環状反応による新規1,2-ジアゼピン誘導体の合成2011

    • 著者名/発表者名
      林理恵
    • 学会等名
      平成23年度有機合成化学北陸セミナー
    • 発表場所
      福井
    • 年月日
      2011-10-07

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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