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2009 年度 実績報告書

ジアミン類の新合成法開発とそれを基軸としたキラル医薬品候補分子効率合成への展開

研究課題

研究課題/領域番号 21590013
研究機関熊本大学

研究代表者

石塚 忠男  熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 教授 (60176203)

キーワードdiamine / imidazolone / imidazolidinone / 不斉合成 / 不斉補助剤 / 合成子
研究概要

多様な側鎖構造を持っ1,2-ジアミン類を合成するための共通原料として2-イミダゾロンを選択し、その炭素-炭素二重結合部位への付加反応を利用して、汎用性の高い共通中間体である"合成子"を創出することを目的に検討を行った。このような合成子は、創薬研究プロセスにおいて、医薬品候補化合物を短期間に多種類合成する際に極めて有用と考えられるが、1,2-ジアミン類合成を目的としたもので効率のよいものは今までに知られていない。
4,5-dimetoxy-2-imidazolidinoneに関して、ルイス酸存在下各種求核反応剤によるメトキシ基の置換反応を徹底的に検討し、有機銅反応剤、ケイ素反応剤における最適反応条件を見出した。また、光学分割においては、N位に導入するスルホニル基をトシル基からメシチレンスルホニル基に変えることで、キラルカルボン酸によるジアステレオマー法でカラムクロマト分離が極めて容易に行えることを見出し、同じく新規開発した光照射によるスルホニル基除去反応と併せて方法論として確立した。
また、二重結合への付加反応としてエポキシ化を検討し、エポキシ体は単離できないものの溶媒が反応して開環した化合物(4,5-hydroxy-2-imidazolidinoneなど)を効率よく得ることに成功した。さらに、この化合物を数工程で4,5-dimetoxy-2-imidazolidinoneへと変換するルートの開発にも成功し、これまでとは別ルートで合成子を得ることが出来るようになった。エポキシ化反応をエナンチオ選択的に行うことで、キラル合成子を得ることが可能なため、非常に有益な新ルートであると言える。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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