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2011 年度 実績報告書

リグナン類をモチーフとする抗酸化剤の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21590032
研究機関大阪大谷大学

研究代表者

前崎 直容  大阪大谷大学, 薬学部, 教授 (00229296)

キーワード抗酸化剤 / リグナン / 有機化学 / 不斉合成 / [2,3]-Wittig転位反応
研究概要

1)Eupomatilone 5の合成研究
昨年までの検討で確立されたeupomatilone 2の合成法に基づいて,γ-ラクトン環が置換していないベンゼン環側にメチレンジオキシ構造をもつeupomatilone 5の不斉合成を検討した.鍵反応となる不斉[2,3]-Wittig転位反応は問題なく進行し,良好なエナンチオ選択性(91% ee)を示した,さらに2工程を経てeupomatilone 5の不斉全合成を達成することができた.転位反応後の合成中間体においてビアリール構造に基づくアトロプ異性体の存在が^1H NMR及び^<13>C NMRスペクトルにおいて観察された.
2)Eupomatilone 1の合成研究
次に,γ-ラクトン環が置換するベンゼン環側にメチレンジオキシ構造をもつeupomatilone 1の不斉合成を行った.予期せぬことに,これまで収率よく進行していた鈴木カップリングが低収率でしか進行しなかったが,基質の構造を変えることで克服することができた.また,不斉[2,3] Wittig転位反応が遅かったが,種々条件を検討した結果,収率は中程度(54%,原料回収考慮77%)ながら,良好なエナンチオ選択性(88%ee)まで改善することができた.さらに2工程を経てeupomatilone 1の不斉全合成を達成することができた,
3)THFリグナン類縁体の合成研究
昨年に引き続き,クレオソートブッシュ(Larrea trldentata)より単離されたTHFリグナン類縁体の合成検討を行った.昨年度,アセタールへの立体選択的アリール化を経るルートを検討したが,副反応が課題となったため,アセタールの立体選択的還元反応を経る別経路について詳細な検討を行った.その結果,二つのメチル基がシスの関係にあるγ-ラクトン体を用いてTHFリグナン類縁体の各種立体異性体を合成し,その立体構造を決定した.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012 2011 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Bis(oxazoline)-ligand-mediated asymmetric [2,3]-Wittig rearrangement of benzyl ethers : Reaction mechanism based on the hydrogen/deuterium exchange effect

    • 著者名/発表者名
      KITAMURA, Maria
    • 雑誌名

      Tetrahedron, 2012

      巻: (in press)

    • 査読あり
  • [学会発表] 不斉[2,3]-Wittig転位反応を鍵反応としたeupomatilone類の不斉合成研究2012

    • 著者名/発表者名
      水林誠
    • 学会等名
      日本薬学会第132年会
    • 発表場所
      北海道大学(北海道)
    • 年月日
      2012-03-29
  • [学会発表] A Synthesis of Eupomatilones Using Enantioselective [2,3]-Wittig Rearrangement2011

    • 著者名/発表者名
      北村麻理愛
    • 学会等名
      8th AFMC International Medicinal Chemistry Symposium Frontier of Medicinal Science AIMECS11(2011)
    • 発表場所
      京王プラザホテル(東京)
    • 年月日
      2011-11-30
  • [学会発表] 光学活性ビスオキサゾリン配位子を用いたベンジルエーテル類の不斉[2,3]-Wittig転位反応の反応機構の考察2011

    • 著者名/発表者名
      北村麻理愛
    • 学会等名
      第37回反応と合成の進歩シンポジウム
    • 発表場所
      あわぎんホール(徳島)
    • 年月日
      2011-11-08
  • [学会発表] Eupomatilone類縁体の合成研究2011

    • 著者名/発表者名
      北村麻理愛
    • 学会等名
      第41回複素環化学討論会
    • 発表場所
      崇城大学市民ホール(熊本)
    • 年月日
      2011-10-20

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公開日: 2013-06-26  

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