研究課題/領域番号 |
21590034
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研究機関 | 神戸薬科大学 |
研究代表者 |
宮田 興子 神戸薬科大学, 薬学部, 教授 (90102110)
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研究分担者 |
上田 昌史 神戸薬科大学, 薬学部, 講師 (00340935)
三好 哲也 神戸薬科大学, 薬学部, 助手 (10549992)
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キーワード | アルコキシアミン / オキシムエーテル / エナミン / イソキサゾール / アルキン / ベンズアミド / ドミノ反応 / 極性転換反応 |
研究概要 |
本年度は下記に示した点について検討し、ある程度の成果を得ることができた。 1.オキシムエーテル類のドミノ型反応を用いる含窒素複素環化合物の合成 前年度に開発した含窒素複素環化合物の効率的合成法を用いて、各種4級炭素を有する含窒素複素環化合物、すなわち、キノリン、ベンズアゼピン、インドリン誘導体を合成した。続いて、タングステン酸塩と過酸化水素による酸化を行い、各種ニトロキシルラジカル類を合成した。これらニトロキシルラジカルの中には、非常に結晶性が良いものが存在することが明らかになり、現在、ラジカルトラップ能力および酸化剤としての有用性を検討中である。 2.N-アルコキシエナミン類への求核付加反応の開発 N-アルコキシエナミン類への極性転換反応の開発研究の一環として、今年度はカルボニルのα位でのアリール化反応について検討した。その結果、環状、鎖状のケトンにかかわらず、各種トリアリールアルミニウムを用いたアリール化反応が効率的に進行し、本極性転換反応の一般性を明らかにした。 3.アルキニルオキシムエーテル類と種々の金属との反応 今年度は、オキシムエーテル部分の置換基効果を綿密に検討すると同時に、金属触媒の検討も行い、閉環反応に続き転位反応の進行の可能性を探り、3置換イソキサゾール類の合成を検討した。その結果、金属触媒として、塩化金を用いると、閉環反応と転位反応が進行し目的通り、各種3置換イソキサゾール類を合成することができた。更に、アルキニル基を有するワインレブアミドとの分子内反応も検討した結果、イソベンゾフラン類の合成の基礎的知見を得た。
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