研究課題
具代的内容:本研究では現代の代表的な疾患でる心疾患や脳梗塞などの一因でる動脈硬化に着目し、その危険因子とされているホモシステイン代謝と密接に関係する。葉酸化合物の分析法の開発を試みた。ます、ルテニウム錯体化学発光を利用する分析法を検討した。反応性を検討する目的で、バッチ法による発光パターンや発光時間等を詳細に調べた。その結果、標準操作法として、以下の方法を確立した。1.25×10^<-4>MのRu(bipy)_3^<2+>水溶液及び葉酸のメタノール溶液2.2mLをキュベットにとり、5秒間撹拌後、測定チャンバーに挿入後、0.25mM Ce(SO_4)_2の硫酸溶液をオートインジェクターより0.1mL注入し、室温下、30秒間の積算発光量を測定する。化学発光測定にはLumat LB9507(Berthold)用いた。積算発光量は葉酸の濃度に依存した増加し、葉酸の定量が可能であることが分かった。5-100mMの標準溶液による検量線は良好な直線となった(r=0.92).ブランク発光の3 SDにおける検出下限は0.74mMであった。現在、酸化条件や試薬の種類をさらに詳細に検討しており、発光強度を増加させることで高感度化を進めるとともに、本法の選択性の向上を目指し、フローインジェクション法への適用を図っている。意義・重要性:葉酸関連化合物の選択的で簡便な分析法が開発できれば、動脈硬化の予知・予防につながり、心疾患等のリスクを少なくすることができる。申請者らは本研究とともに、ホモシステインの計測を同時に行っており、本研究の成果をリンクすることが可能である。分析法としてのルテニウム錯体化学発光は選択性に優れているが、感度の点で過シュウ酸エステル化学発光の優位性が考えられるため、今後、同時に検討していきたいと考えている。
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Biomedical Chromatography 23巻
ページ: 935-939