• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

C型肝炎ウィルスNS4B蛋白質の膜変形作用に関わる宿主因子の探索と機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 21590085
研究機関国立感染症研究所

研究代表者

齊藤 恭子  国立感染症研究所, 細胞化学部, 主任研究官 (70235034)

キーワードC型肝炎ウィルス / NS4B蛋白質 / 生体膜 / 宿主因子 / 感染症
研究概要

C型肝炎ウィルス(HCV)は、感染細胞内にmembranous webと呼ばれる特徴的な膜構造を誘導し、これを足場としてゲノム複製複合体を形成することが示唆されている。membranous webはHCV非構造(NS)蛋白質の一つ、NS4Bにより誘導される。本研究は、NS4Bが相互作用する宿主蛋白質、脂質を探索し、それらの膜構造形成、HCV複製における機能解析を通じて、複製複合体の形成機構の手がかりを得ることを目標としている。
これまでに、HCVJFH1株のNS4B配列のN末端にHAタグ配列とTEVプロテアーゼ認識配列を付けたNS4B蛋白質(以下、HATEV-NS4B)の発現を、ドキシサイクリン除去で誘導できるヒト肝癌細胞Huh7.5細胞を樹立している。ところが、樹立細胞について抗HA抗体による免疫染色を行い、HATEV-NS4Bの細胞内分布を観察したところ、抗HA抗体特異的な染色像が全く得られなかった。樹立細胞でのHATEV-NS4B発現量が低いことが原因と推察されたので、この点を改善すべく、pCNX2ベクターを用い、アクチンプロモーターによってHATEV-NS4Bを恒常的に発現するHuh7.5細胞を樹立した。この細胞でのHATEV-NS4B発現量は前者の細胞の10倍以上であり、抗HA抗体による細胞染色ではドット状の構造体が染まった。そのパターンは、報告されているmembranous web(小胞体マーカーが共局在する斑点状構造)に似ていた。今後、HATEV-NS4Bと小胞体マーカーの共局在を確認し、得られた細胞を用いて、NS4B結合因子の探索を行う予定である。さらに、membranous webの形成能がないNS4B変異体を発現する細胞を同様に作製しweb形成作用に関わるNS4B結合因子の同定に利用する予定である。

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi