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2010 年度 実績報告書

NFATファミリーの多様性にもとづく特異的制御法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21590086
研究機関財団法人東京都医学研究機構

研究代表者

神沼 修  財団法人東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 主任研究員 (80342921)

キーワードT細胞 / 免疫抑制薬 / 転写因子 / 分子間結合 / 発現調節
研究概要

本年度の研究実施計画に準じ、NFATの機能特異性に関わる分子領域と発現特異性に関わる遺伝子領域についての解析を実施した。
まず、NFATc4におけるN末のCRDをさらに細分化したサブドメインをNFATc2と交換したキメラ分子を作製して検討したところ、NFATc4によるサイトカイン産生抑制作用は、そのCRD領域全体で制御されていることが明らかとなった。
次に、前年度開発した定量的免疫沈降法でNFATのCRD領域とカルシニューリン(CN)との結合活性を詳細に比較検討したところ、これまで知られている二カ所のCN結合部位だけでなく、その中間部位も明らかにCNとの結合活性を示すことを見いだした。
また、抑制性分子NFATc4のプロモーターレポーターベクターを用いて作用検討した結果、その転写開始点より-390~-330bpの領域を欠失させることにより、転写活性が劇的に減弱することを見いだした。さらにいくつかの点変異を導入して検討し、その活性中心となる約20bpのオリゴ配列を同定できた。そこで、その配列オリゴと変異オリゴを用いて血管平滑筋細胞抽出液を免疫沈降し、共沈した蛋白をプロテオーム解析した。並行して、血管平滑筋細胞より樹立したcDNAライブラリーを、NFATc4プロモーターベクターを恒常的に導入したJurkat細胞に導入して転写活性を増強する分子をクローニングした。それらの結果、合計7種類の分子を同定できたが、各々をサブクローニングした発現ベクターをJurkat細胞に導入して強制発現させてもNFATc4の発現を増強せず、今回見いだされた分子は全て擬陽性であると結論した。
またNFATとの相対比較のため、他の転写制御因子であるZFPM1およびCtBPのTh2サイトカイン発現に与える影響を明らかにすると共に、in vivoにおける作用検討を行うためのT細胞移入マウスにおける気道炎症反応モデルについて、薬剤やノックアウトマウスを用いたプロファイリングを実施した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Selective suppression of Th2 cytokines by C-terminal binding protein 2 in human T cells.2010

    • 著者名/発表者名
      Kitamura Fujiko, Kaminuma Osamu, et al.
    • 雑誌名

      International Archives of Allergy and Immunology

      巻: VOL.152 ページ: 18-21

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Eosinophils are required for the induction of bronchial hyperresponsiveness in a Th-transfer model of Balb/c background.2010

    • 著者名/発表者名
      Ohtomo Takayuki, Kaminuma Osamu, et al.
    • 雑誌名

      International Archives of Allergy and Immunology

      巻: VOL.152 ページ: 79-82

    • 査読あり
  • [学会発表] ZFPM1/CtBP1コンプレックスはGATA-3によるTh2分化を抑制する2010

    • 著者名/発表者名
      神沼修, ほか
    • 学会等名
      第60回日本アレルギー学会秋季学術大会
    • 発表場所
      東京国際フォーラム・東京
    • 年月日
      2010-11-26
  • [学会発表] T細胞クローン移入喘息モデルによるステロイド感受性解析2010

    • 著者名/発表者名
      安部暁美、神沼修, ほか
    • 学会等名
      アレルギー・好酸球研究会2010
    • 発表場所
      大手町サンケイプラザ・東京
    • 年月日
      2010-06-19

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公開日: 2012-07-19  

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