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2010 年度 実績報告書

酸化ストレス感受性チャネルTRPM2活性化による心臓の虚血ー再灌流障害の増悪機構

研究課題

研究課題/領域番号 21590104
研究機関昭和大学

研究代表者

清水 俊一  昭和大学, 薬学部, 准教授 (60196516)

研究分担者 石井 正和  昭和大学, 薬学部, 講師 (30307061)
根来 孝治  昭和大学, 薬学部, 講師 (70218270)
キーワードTRPM2 / Ca2+透過性チャネル / 虚血再灌流障害 / 心臓 / 活性酸素 / 好中球
研究概要

心臓の虚血再灌流障害は、心筋梗塞の治療や心臓の手術などにおいて克服すべき課題である。昨年度の研究で、心臓の虚血再灌流による心筋壊死が酸化ストレス感受性Ca2+透過性チャネルTRPM2 (transient receptor potential melastatin 2)欠損(KO)マウスで抑制されることを明らかにした。また、その壊死は好中球に存在するTRPM2の活性化に依存している可能性を見出した。そこで本年度は、最初に虚血再灌流による心機能の低下がTRPM2 KOマウスで抑制されるかどうか心臓カテーテルを用いて検討した。その結果、心機能(+dP/dt)の低下もTRPM2 KOマウスで抑制されることが認められた。次に、虚血再灌流時に好中球のTRPM2がどのような刺激により活性化され、どのような機能を発現するのか検討を進めた。これまでの研究で、TRPM2はH2O2刺激により活性化されることが知られていた。しかしながら、H2O2刺激による好中球のTRPM2活性化には500μM以上の高濃度が必要であった。そこで、虚血再灌流時に産生されることが知られている様々なサイトカインやプロスタノイドとH2O2を同時添加したところ、低濃度H2O2がleukotriene B4(LTB4)による細胞内Ca2+上昇を強く促進することが認められた。また、低濃度H2O2はLTB4による好中球の血管内皮細胞への接着を促進し、遊走には影響しないことが認められた。以上のことから、虚血再灌流時にはH2O2とLTB4の作用により好中球のTRPM2が活性化され、その結果好中球の血管内皮細胞への接着が亢進して心臓への浸潤が増加し心筋傷害が進行すると考えられた

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公開日: 2012-07-19  

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