研究課題
基盤研究(C)
神経突起の分岐は生後の神経ネットワーク形成に取って必須であるがその機構は未だ不明である。今回我々はリゾホスファチジン酸(LPA)が新規情報伝達経路を介して神経分岐を促進することを示した。神経系細胞にLPA_3受容体を発現させ、LPAで刺激をすると神経分岐の形成が生じた。この作用はG_qシグナル経路の阻害により抑制された。さらに単量体型G蛋白質であるRnd2/Rho7やその効果器であるrapostlinの抑制性変異体を導入してもLPA_3を介した神経分岐形成が阻害された。LPA_3アゴニストの2(S)-OMPTやLPAは初代培養海馬神経細胞の分岐形成を引き起こしたが、この作用もG_qやRnd2の経路の阻害、あるいはLPA_3のノックダウンにより抑制された。これらの知見はLPA_3、G_qおよびRnd2を包括する新規情報伝達経路が神経ネットワーク形成に重要な役割を果たしていることを示唆している。
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