現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
リボザイムの反応機構解明に必要である、テトラゾールCn-リボフラノースホスホロアミダイトの合成とテトラゾール改変VSリボザイムの合成研究は、昨年、Tetrahedron Lett.誌(2012)に速報を出した。また、不活性なニトリルからマイクロウエーブを用いるテトラゾール合成法の開発とテトラゾール架橋二核白金錯体の合成は、最近Synthesis誌(2013)に掲載された。また、マイクロウエーブを用いる合成反応についての自身の研究総説(大阪薬科大学紀要, 2013)と不安定なホスホロアミダイトの効率的マススペクトル測定法についての総説(薬学雑誌, 2013)を発表した。 乳癌の増殖抑制分子の合成研究の内、その基盤となる強力なH3受容体アンタゴニストに関する研究は、現在Bioorg&Med.Chem.Lett.誌に投稿のための原稿をまとめ上げ、投稿直前にあり、本年中の発表を目指す。また、テトラゾール架橋二核白金錯体の抗癌性に関する論文も順次発表していく。これらの論文発表に先駆けて薬学会年会での多数の発表、さらに、有力な内外の学会で発表してきた。それらは、8th AFMC International Medicinal Chemistry Symposium (Tokyo, 2011), 13th Tetrahedron Symposium(2012, Amsterdam),14th Tetrahedron Symposium(2013, Viena)、第38回反応と合成の進歩シンポジュウム(2012,東京)、第11回次世代を担う有機化学シンポジュウム(2013,東京)などである。本研究は、このように研究成果を上げるにとどまらず、本研究に携わる若手研究者の育成によくその成果を見ることができる。
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