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2010 年度 実績報告書

マウス粘膜免疫成立メカニズム解析と環境アレルゲンの減感作への応用

研究課題

研究課題/領域番号 21590148
研究機関国立医薬品食品衛生研究所

研究代表者

手島 玲子  国立医薬品食品衛生研究所, 代謝生化学部, 部長 (50132882)

研究分担者 中村 亮介  国立医薬品食品衛生研究所, 代謝生化学部, 主任研究官 (50333357)
キーワード粘膜免疫 / 免疫寛容 / 環境アレルゲン / エキソソーム / 腸管上皮細胞
研究概要

マウス粘膜免疫成立メカニズム解析と環境アレルゲンの減感作への応用に関し,以下の3項目の検討を行った
(1)BALB/c胎仔マウス由来の小腸腸管上皮細胞の初代培養系にSV40ラージT抗原遺伝子をレトロウイルスベクターを用いて導入し、過剰発現させることにより不死化したマウス小腸上皮細胞株をTLR1/2リガンドであるPam3CSK4で刺激して得られた培養上清が、マウス腸管粘膜固有層由来B細胞のIgA産生を促進すること、すなわち防御抗体の産生を促すことを見いだした。ジペプチドカルノシン(N-・-Ala-L-His)は上皮細胞に作用し、この活性を増強することが明らかとなった。
(2)アレルギー経口感作、BALB/cモデルマウスを用いた実験では、通常の摂食条件に比べて食物アレルギーの摂食条件ではパイエル板および腸管膜リンパ節のIFN-γ、IL-2、IL-4およびIL-21の分泌量が減少したことからTh1、Th2および濾胞ヘルパーT細胞(Tfh)の分化が抑制されていることが示唆された。Tfhは濾胞の胚中心において、B細胞を記憶B細胞や長寿命の抗体産生細胞へと分化させる働きが知られており、食物アレルギーの摂食条件はIgA産生に影響を与えている可能性が考えられた。
(3)酵母グリコマンナン(YGM)等の多糖修飾卵白アレルゲン、花粉アレルゲンを作成し、経口投与により,Th1細胞の増加及びTh2細胞の減少が観察され,BALB/cマウスに卵白アレルゲン、花粉アレルゲンを腹腔内投与したマウスのIgE抗体産生,脾臓のTregの誘導等のアレルギー症状の低減が観察され、多糖体修飾による免疫寛容の誘導が示唆された

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 食品中のアレルゲンの予測2011

    • 著者名/発表者名
      手島玲子、中村亮介
    • 雑誌名

      食品衛生学雑誌

      巻: 52 ページ: 1

    • DOI

      DOI:10.1107/S1744309109043127

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A convenient and sensitive allergy test : lgE crosslinking-induced luciferase expression in cultured mast cells2010

    • 著者名/発表者名
      Nakamura R., Uchida Y., Higuchi M., Nakamura R., Teshima R.
    • 雑誌名

      Allergy

      巻: 65 ページ: 1266-1273

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Dietary carotenoids inhibit oral sensitization and the development of food allergy2010

    • 著者名/発表者名
      Sato Y, Akiyama H, Matsuoka H, Sakata K, Nakamura R, Totsuka M, Ebisawa M, Teshima R.
    • 雑誌名

      J.Agric.Food Chem.

      巻: 58 ページ: 7180-7186

    • 査読あり
  • [学会発表] ソバ主要アレルグンFag e 2のIgEエビトープの同定2010

    • 著者名/発表者名
      佐藤里絵、手島玲子
    • 学会等名
      第60回日本アレルギー学会秋季学術大会
    • 発表場所
      千代田区東京
    • 年月日
      2010-11-26
  • [図書] 第2章食物アレルギーの原因物質他食物アレルギーA to Z2010

    • 著者名/発表者名
      手島玲子
    • 総ページ数
      312
    • 出版者
      第一出版,東京

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公開日: 2012-07-19  

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