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2010 年度 実績報告書

ニューキノロン系抗菌薬による血糖値異常の速度論解析

研究課題

研究課題/領域番号 21590151
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

安原 眞人  東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 教授 (00127151)

キーワードニューキノロン系抗菌薬 / シベンゾリン / 血糖値異常 / ファーマコキネテックス / ファーマコダイナミックス / 間モデル / インスリン
研究概要

前年度までの検討により、ラットにガチフロキサシンやレボフロキサシンを静脈内投与すると、用量依存的にインスリン分泌が促進され低血糖を引き起こすこと、さらに高用量を投与するとヒスタミン遊離に基づくエピネフリン分泌が起こり高血糖を惹起することが明らかとなった。モキシフロキサシンに同様な検討を行ったところ、ガチフロキサシンに比しインスリン分泌促進作用は軽微であり、用量に応じたヒスタミン遊離、エピネフリン分泌と高血糖を認めた。さらに、臨床的に低血糖の副作用が問題となる抗不整脈薬シベンゾリンを用いてニューキノロン系抗菌薬と同様な実験をラットで行った。無麻酔非拘束状態のラットにシベンゾリンを静脈内投与すると、シベンゾリンの体内動態は非線形性を示し、シベンゾリンの血中濃度に応じたインスリン分泌の亢進と血糖値の低下が観察された。シベンゾリンの血中濃度、血中インスリン濃度と血糖値を速度論的に関係づけるために、シベンゾリンの体内動態をクリアランス過程に非線形過程を組み込んだ2-コンパートメントモデルで記述した。血中薬物濃度に比例したインスリン分泌の過程をジャスコらの間接モデルで取り扱い、インスリン濃度に応じた血糖値の変化については、血糖の体内からの消失過程に対するインスリンの促進作用がミハエリスーメンテン式に従うとした間接モデルを組み合わせることにより、シベンゾリン投与後の血糖値変化を記述する速度論モデルを構築することができた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Gatifloxacin-induced histamine release and hyperglycemia inrats.2010

    • 著者名/発表者名
      Y.Ishiwata
    • 雑誌名

      Eur.J.Pharmacol.

      巻: 645 ページ: 192-197

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Deficiency of chemokine receptor CCR1 causes osteopenia dueto impaired functions of osteoclasts and osteoblasts.2010

    • 著者名/発表者名
      A.Hoshino
    • 雑誌名

      J.Biol.Chem.

      巻: 285 ページ: 28826-28837

    • 査読あり
  • [学会発表] ラットにおけるシベンゾリンの低血糖に関するファーマコダイナミックス2010

    • 著者名/発表者名
      高橋裕, 他
    • 学会等名
      医療薬学フォーラム
    • 発表場所
      広島
    • 年月日
      20100710-11

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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