CYP3A4とUGTとの機能的相互作用について下記の検討を行い下記の成果を得た。1)CYP3A4がUGT1A9機能に及ぼす影響について検討した。バキュロウィルス発現系を用いて、CYP3A4とUGT1A9を同時に発現させ、UGT1A9単独発現系と比較を行った。抗がん剤イリノテカン活性代謝物SN-38抱合活性が、CYP3A4の同時発現により促進されることが示唆された。2)CYP3A4がUGT2B7機能に及ぼす影響について、バキュロウィルス発現系で検討を行ったところ、CYP3A4同時発現によりUGT2B7のAZT抱合活性が抑制されることが示唆された。4)UGT機能への環境因子の影響として、生活習慣等で変動する可能性があるアシルCoAが、ヒト肝臓キメラマウス肝ミクロゾームのモルヒネ-6-グルクロニド生成活性(UGT2B7活性)を促進させることが明らかになった。また、そのメカニズムにUDP-グルクロン酸の小胞体への取り込み促進が推定された。5)UGT Baculovirus発現系(21~23年度全般の研究の準備)。
|