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2009 年度 実績報告書

薬物動態関連酵素誘導研究の新展開:新規酵素誘導の分子機構解明に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21590173
研究機関東北薬科大学

研究代表者

永田 清  東北薬科大学, 薬学部, 教授 (80189133)

キーワード酵素誘導 / 転写因子 / CYP3A4 / MRP3 / レポーター / シス-エレメント / 核内レセプター / エンハンサー
研究概要

化学物質の曝露による薬物動態関連酵素の誘導をより正確に予測するためには、酵素誘導に関与する転写因子の結合する遺伝子配列をまず明らかにする必要がある。申請者はCYP3A4およびMRP3の新規酵素誘導分子機構を詳細に解明するためにこれらの誘導に関与する新規領域の解析を行って来た。その結果,CYP3A4誘導には必須のDNA領域(mieCYP3A4)が重要であるが,リファンピシンとクロトリマゾールでは異なった誘導様式を示すことを見い出した。本研究では、これらの違いの原因を解明するために新規領域中に存在する転写因子が結合するシス-エレメントの解析を行った。平成21年度の研究結果は、リファンピシン型誘導にはmieCYP3A4中に存在するαおよびβ塩基配列にて構成されるシス-エレメントおよびクロトリマゾール型誘導にはαおよびβ塩基配列に加え、γ塩基配列が必要であることを明らかとした。また、基本的にはこれらの誘導にPXRが関与するが,他の転写因子の関与も示唆された。一方,ヒトMRP3誘導についてMRP3遺伝子のエンハンサー領域約7kbpあたりを解析し、本誘導に関わる新規シス-エレメントの同定に成功した。誘導剤による誘導様式はCYP3A4のクロトリマゾール型誘導に類似していたが,PXRは関与しなかった。また、CYP1A1/2誘導を同時評価可能な培養細胞の樹立を試み、その細胞株の単離にも成功した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Involvement of Vitamin D receptor in the intestinal induction of human ABCB12009

    • 著者名/発表者名
      Shoko Tachibana
    • 雑誌名

      Drug Metab Dispos 7

      ページ: 1604-1610

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Unveiling a new essential cis-element for the transactivation of the CYP3A4 gene by xenobiotics2009

    • 著者名/発表者名
      Takahiro Toriyabe
    • 雑誌名

      Mol Pharmacol 76

      ページ: 677-684

    • 査読あり
  • [学会発表] CYP1A1, CYP1A2誘導スクリーニングのためのin vitro同時評価系の構築2009

    • 著者名/発表者名
      佐藤渉, 田中大, 佐々木崇光, 熊谷健, 宮入伸ー, 永田清
    • 学会等名
      第48回日本薬学会東北支部大会
    • 発表場所
      仙台
    • 年月日
      2009-10-24
  • [学会発表] 多環芳香族炭化水素類によるCYP3A4転写活性化分子機構の解析2009

    • 著者名/発表者名
      庄司理恵, 熊谷健, 佐々木崇光, 鳥谷部貴祥, 山添康, 永田清
    • 学会等名
      第48回日本薬学会東北支部大会
    • 発表場所
      仙台
    • 年月日
      2009-10-24
  • [学会発表] アテノウイルスベクターを用いた薬物代謝・毒性評価系の確立2009

    • 著者名/発表者名
      高橋昌悟
    • 学会等名
      第48回日本薬学会東北支部大会
    • 発表場所
      仙台
    • 年月日
      2009-10-18

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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