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2011 年度 実績報告書

胃平滑筋における歩調とり活動の神経性制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 21590237
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

鈴木 光  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 名誉教授 (80037548)

キーワード胃平滑筋 / カハールの間質細胞 / 歩調とり活動 / 自律神経支配 / コリン作動性興奮神経 / 一酸化窒素作動性抑制神経
研究概要

胃壁の筋間神経層に分布するカハールの介在細胞(Interstitial cells of Cajal,ICC)にはICC-MYとICC-IMの2種があり,それぞれ歩調とり電位と単位電位を発生し,平滑筋を駆動させるための緩電位を構成する成分となっている.ICC-IMはまたICC-MYで発生する歩調とり活動を平滑筋細胞へ伝達する機能も在る.遺伝子欠損動物などでは,ICC-IMが欠損する部位において神経反応が減弱するので,自律神経はICC-IMを介して平滑筋を支配すると考えられた.胃活動の歩調とり部位といわれる胃体部では,ICC-IMのみが分布しているので,この部位を用いて自律神経-平滑筋の興奮伝達におけるICC-IMの関与を調べた.実験にはモルモットから摘出した胃組織を用いた.胃平滑筋の支配神経を調べたところ,コリン作動性興奮神経と一窒素(NO)作動性抑制神経が主たる制御神経であることがわかったので,これらの神経活動によってICCで産生される歩調とり活動がどのように変化するか調べた.細胞外電極法を用い神経刺激を行い,2本電極報により膜電位を種々のレベルに変化させ,緩電位や神経反応の電位による変化を測定した.コリン作動性刺激にはアセチルコリン(ACh)を用い,NO作動性刺激にはニトロプルシドナトリウム(SNP)を用い,また抑制剤にはアトロピンとニトロアルギニンをそれぞれ用いた.緩電位の振幅はAChによって上がったが,SNPによって変化せず,緩電位の頻度はSNPで低下したが、AChで大きく変化しなかった.胃体部の緩電位はICC-IMの活動に比例しているので,コリン作動性刺激はICC-IM活動を上げ,NO刺激はICC-IM活動を下げることにより緩電位を変化させ,平滑筋活動を変化させていることがわかった.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Factors which determine the duration of follower potentials in longitudinal smooth muscle isolated from the guinea-pig stomach antrum2011

    • 著者名/発表者名
      Shigemasa, Y., Kito, Y., Hashitani, H., Suzuki, H.
    • 雑誌名

      Journal of Smooth Muscle Research

      巻: 47 ページ: 89-110

    • DOI

      10.1540/jsmr.47.89

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Carbon dioxide-induced inhibition of mechanical activity in gastrointestinal smooth muscle preparations isolated from the guinea-pig2011

    • 著者名/発表者名
      Fujimoto, H., Shigemasa, Y., Suzuki, H.
    • 雑誌名

      Journal of Smooth Muscle Research

      巻: 47 ページ: 167-182

    • DOI

      10.1540/jsmr.47.167

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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