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2009 年度 実績報告書

血管内皮細胞に発現したウロキナーゼレセプターの脳梗塞増悪メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 21590244
研究機関近畿大学

研究代表者

永井 信夫  近畿大学, 医学部, 講師 (90260281)

研究分担者 河尾 直之  近畿大学, 医学部, 助教 (70388510)
岡田 清孝  近畿大学, 医学部, 講師 (20185432)
松尾 理  近畿大学, 医学部, 教授 (40030879)
キーワードウロキナーゼレセプター / ウロキナーゼ / 脳梗塞 / 血管内皮細胞 / 血管透過性 / 脳定量障害モデル / bEnd.3 / 酸素グルコース除
研究概要

我々はマウス中大脳動脈閉塞モデルにて血管内皮細胞に発現したウロキナーゼレセプター(uPAR)の遺伝子欠損により脳梗塞が縮小することなどから、uPARがuPA非依存的に脳梗塞を増悪することを認めた。本研究では脳梗塞におけるuPARの寄与の解明を目的に研究を行い、以下の結果を得た。
1)中大脳動脈閉塞1日後に虚血領域での脳血管透過性をエバンスブルーの透過性を指標にして検討したところ、uPAR遺伝子欠損(uPAR^<-/->)マウスでは、野生型対照(uPAR^<+/+>)マウスに比べて有意に亢進していることを認め、血管内皮細胞におけるuPARの発現は虚血に伴う血管透過性の亢進に促進的に寄与することを明らかにした。これまでに、血管透過性の亢進は脳梗塞の増悪の原因の1つと考えられていることから、uPARが血管透過性の亢進を介して脳梗塞の増悪をきたす可能性が示唆された。
2)脳梗塞後の亜急性期から慢性期(脳梗塞後1週間まで)におけるuPARの役割を、脳定量傷害モデルとuPAR^<-/->マウスおよびuPAR^<+/+>マウスを用いて評価したところ、uPARは慢性期の病態生理学的プロセスに影響を及ぼさないことが明らかとなった。
3)マウス脳由来血管内皮細胞であるbEnd.3に虚血を模した酸素グルコース除去ストレス(2-4時間)あるいは栄養因子の枯渇を模した血清除去(24時間)ストレスにより、uPARのmRNAの発現が有意に上昇することを認めた。これらの結果より、血管内皮細胞でのuPARの発現は虚血に加え、栄養因子の枯渇が引き金になっていることが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Initial brain lesion size affects the extent of subsequent pathophysiological responses2010

    • 著者名/発表者名
      Nobuo Nagai
    • 雑誌名

      Brain Research 1322

      ページ: 109-117

    • 査読あり
  • [学会発表] 虚血性脳傷害の大きさと傷害後の病態生理的反応の関連2010

    • 著者名/発表者名
      永井信夫
    • 学会等名
      第20回日本病態生理学会総会
    • 発表場所
      奈良県立医科大学
    • 年月日
      2010-01-24

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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