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2012 年度 実績報告書

終板器官周囲のプロスタグランジンE2発熱機構を制御する神経伝達物質

研究課題

研究課題/領域番号 21590265
研究機関独立行政法人国立健康・栄養研究所

研究代表者

大坂 寿雅  独立行政法人国立健康・栄養研究所, 基礎栄養研究部, 上級研究員 (30152101)

研究期間 (年度) 2009-04-01 – 2013-03-31
キーワード視索前野 / 発熱 / 低酸素環境 / グルタミン酸 / GABA / 酸素消費率
研究概要

プロスタグランジンE2 (PGE2)感受性の発熱誘起部位である視床下部の終板器官周囲部にノルアドレナリンや一酸化窒素放出薬を注入すると熱放散反応がおきること、これらが低酸素環境下での体温低下をおこす機構の一部であることをこれまでに報告した。本年度はこの部位から外側視索前野へのグルタミン酸作動性投射が低酸素による低体温反応の神経機構の一部である可能性についてウレタン・クロラロース麻酔下のラットを用いて検証した。
外側視束前野内の吻側から中央部にかけての広い範囲で5nmolグルタミン酸を偏側注入すると皮膚温度上昇と体温低下反応がおきた。この領域に存在する常時不活発なニューロンがグルタミン酸によって興奮すると皮膚交感神経活動が抑制されると考えられた。この領域の中心部にGABAを注入すると熱産生増加を伴った体温上昇反応がおきた。この部位には常時活動することで熱産生を抑制しているニューロンが存在し、これらがGABAにより抑制されると脱抑制により熱産生と体温上昇がおきたと考えられた。
グルタミン酸受容体の拮抗薬であるキヌレン酸を外側視索前野の両側に前投与しておくと、10%酸素を含有した窒素ガス呼吸による低酸素刺激によって誘起される熱放散と体温低下の反応が大きく減弱した。同様に終板器官周囲部にノルアドレナリンや一酸化窒素放出薬を注入して誘起される熱放散と体温低下の反応も大きく減弱した。したがって、低酸素環境による体温低下反応の脳機構として終板器官周囲部のノルアドレナリン感受性細胞から放出される一酸化窒素感受性ニューロンが外側視索前野にグルタミン酸を伝達物質として神経連絡をしていることが重要である可能性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Hypoxia-induced hypothermia mediated by the glutamatergic transmission in the lateral preoptic area2012

    • 著者名/発表者名
      Osaka T
    • 雑誌名

      Neuroscience

      巻: 226 ページ: 73-80

    • DOI

      DOI:10.1016/j.neuroscience.2012.09.033

  • [雑誌論文] Thermoregulatory responses elicited by microinjection of L-glutamate and its interaction with thermogenic effects of GABA and prostaglandin E2 in the preoptic area.2012

    • 著者名/発表者名
      Osaka, T.
    • 雑誌名

      Neuroscience

      巻: 226 ページ: 156-164

    • DOI

      10.1016/j.neuroscience.2012.08.048,

    • 査読あり
  • [学会発表] 低酸素刺激によって誘起される低体温反応における視床下部視索前野の機構

    • 著者名/発表者名
      大坂寿雅
    • 学会等名
      第40回自律神経生理研究会
    • 発表場所
      日本光電本社研修センター

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公開日: 2014-07-24  

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