プロスタグランジン(PG)E_2が視床下部の終板器官の周囲部に作用し、そこから下行する脳内経路を介して発熱は制御されている。一方、低酸素環境下では熱放散の促進と熱産生の抑制が同時に誘起され、深部体温は低下する。これらの反応には終板器官周囲部にノルアドレナリンを伝達物質として低酸素情報が到達し、α_1アドレナリン受容体を刺激することにより誘起される一酸化窒素放出が重要であることが明らかになった。さらに、この部位から外側視索前野グルタミン酸作動性投射が低酸素環境での低体温反応を介していることが示唆された。
|