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2011 年度 実績報告書

分化抑制因子(Id)の機能特異性を生み出す分子基盤の検索

研究課題

研究課題/領域番号 21590307
研究機関京都大学

研究代表者

菅井 学  京都大学, 医学研究科, 講師 (90303891)

キーワードB細胞 / Id2 / Id3 / 活性化
研究概要

申請者は、Id2遺伝子欠損マウス,Id3欠損マウスにおいて、B細胞活性化状況が異なることに起因すると思われる免疫反応の異常を、それぞれのマウスにおいて見いだしている。この差異を生み出す分子基盤を明らかにする目的にて、Id2-/-B細胞、Id3-/-B細胞と、コントロールB細胞をin vitroにて分化誘導し、cDNAマイクロアレイを用いて遺伝子発現プロファイルのスクリーニングを行った。その結果、Id2,Id3欠損により発現量に変化の見られる多数の遺伝子群が明らかになった。しかし、発現に差を認める遺伝子が多数存在したため、Id2,Id3が直接制御している遺伝子群と、間接的に発言の変化に至った遺伝子群を区別することはこの実験からだけでは難しく、他の実験と合わせて評価する必要性を感じた。
Id2,Id3が様々なB細胞分化状態の維持にどのように関与しているのかを再度詳細に検証する目的にて、種々分化段階のB細胞株をもちいたinducible lineを樹立した。Id遺伝子の発現誘導によって、細胞の活性化状態等の変化を認めたが、Id2,Id3間で、程度の違い以上の差を見いだす事は出来なかった。したがって,この系(過剰発現の系)を用いてId2とId3の機能的相違を見いだす事は難しいということが明らかになった。次に、活性化B細胞由来のB細胞株にId2,Id3を発現させ、それぞれの複合体を分離しその構成成分を調べた。ここでも二つの複合体間に大きな違いを見いだす事は出来なかった。
これらのことから、Id2とId3欠損マウスに認められる表現系の差を生み出す分子基盤を明らかにするためには、さらに踏み込んだ解析が必要であり、『もう少し分化状況に明らかな違いを認める細胞を用いて解析する』といった工夫が必要と思われた。
Id2欠損B細胞とId3欠損B細胞では、細胞分化や種々シグナルに対する反応性に明らかな違いがみとめられることから、次は野生型B細胞を材料として、Id2複合体、Id3複合体を解析する事を予定している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] ed for Full Activation of Regulatory T Cells To Prevent Colitis-Associated2011

    • 著者名/発表者名
      菅井学, 他
    • 雑誌名

      The Journal of Immunology

      巻: 186 ページ: 6515-6520

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ve expression of activation-induced cytidine deaminase in adult T-cell leuk2011

    • 著者名/発表者名
      石川, 菅井, 他
    • 雑誌名

      Carcinogenesis

      巻: 32 ページ: 110-119

    • 査読あり

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公開日: 2013-06-26  

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