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2009 年度 実績報告書

成熟マスト細胞におけるGATA-1の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 21590318
研究機関高崎健康福祉大学

研究代表者

大根田 絹子  高崎健康福祉大学, 薬学部, 教授 (50323291)

研究分担者 石嶋 康史  高崎健康福祉大学, 薬学部, 助教 (10433640)
大森 慎也  高崎健康福祉大学, 薬学部, 助手 (10509194)
キーワード細胞分化 / 転写因子 / 遺伝子発現制御 / マスト細胞
研究概要

Zinc finger型転写因子GATA-1は代表的な細胞系列特異的な転写因子の一つであり、限られた血球系細胞系列に特異的に発現している。GATA-1は赤血球と巨核球の分化に必須であることが明らかにされているが、マスト細胞におけるGATA-1の機能は十分に解明されていない。本研究は、成熟マスト細胞におけるGATA-1の機能を明らかにするとともに、複数の転写因子の相互作用によるマスト細胞の機能制御を解明することを目的として行っている。
本研究では当初マスト細胞特異的に誘導的にCreリコンビナーゼを発現するトランスジェニック(TG)マウスの作成を試みた(MCP-9Cre-ER^<T2>マウス)。複数のラインを作成し解析したが、用いた制御領域ではマスト細胞特異的にTGを発現するマウスを得ることができなかった。そこで、ほぼすべての細胞系列で誘導的にCreを発現するROSA26-Cre-ER^<T2> TGマウスを条件付Gata1ノックアウトマウスと交配し、骨髄マスト細胞(BMMC)を調整後、細胞培養時に4-ヒドロキシタモキシフェンを添加してCreを誘導しGata1欠失BMMCを作成することとした。Gata1欠失BMMCについては現在解析中である。
また、これに先立って、野生型BMMCにおけるGATA1の発現制御様式について、赤血球と比較しながら解析した。GATA1mRNAおよびタンパク質の量は、BMMCでは赤血球と比較して有意に低いレベルにあった。また、赤血球では血球特異的エンハンサーのGATAボックスにGATA1自身が結合する自律的制御が重要であるが、BMMCではこの領域へのGATA1及びGATA2の結合は観察されなかった。さらに、赤血球ではクロマチン活性化状態を示すヒストンH4のアセチル化が観察されたのに対し、マスト細胞では不活性化状態を示すヒストンH3K27のトリメチル化が観察された。これらの結果から、BMMCにおけるGata1遺伝子の発現制御様式は赤血球のそれとは大きく異なっていると考えられた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Fractionation of mature eosinophils in GATA-reporter transgenic mice2010

    • 著者名/発表者名
      Kim K, Suzuki N, Ohneda K, Minegishi N, Yamamoto M.
    • 雑誌名

      Tohoku J Exp Med. 220

      ページ: 127-138

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Characterization of a functional ZBP-89 binding site that mediates Gata1 gene expression during hematopoietic development2009

    • 著者名/発表者名
      Ohneda K, Ohmori S, Ishijima Y, Nakano M, Yamamoto M.
    • 雑誌名

      J Biol Chem. 284

      ページ: 30187-30199

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Differential contribution of the Gata1 gene hematopoietic enhancer to erythroid differentiation2009

    • 著者名/発表者名
      Suzuki M, Moriguchi T, Ohneda K, Yamamoto M.
    • 雑誌名

      Mol Cell Biol. 29

      ページ: 1163-1175

    • 査読あり
  • [学会発表] GATA transcription factors are involved in degranulation of RBL-2H3 cells2009

    • 著者名/発表者名
      石嶋康史, 他
    • 学会等名
      第32回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      20091209-12
  • [学会発表] Autonomous and network gene regulation of GATA factors in mast cells2009

    • 著者名/発表者名
      大森慎也, 他
    • 学会等名
      第32回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      20091209-12
  • [備考]

    • URL

      http://www.takasaki-u.ac.jp/yaku/

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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