1) 申請者は、TMEPAI KOマウスとApc^<Min/+>マウスとの交配によりApc^<Min/+>マウスの腫瘍発生が抑制されると予想されたが、実際交配しても腫瘍発生の抑制は認めらなかった。 2) そこで、TMEPAIと構造の良く似たファミリー分子C18ORF1 KOマウスの作出を行い、現在TMEPAIとC18ORF1のダブルKOマウスの作出に成功したところである。今後本ダブルKoマウスとApc^<Min/+>マウスとの交配による癌発生の抑制作用を検討する予定である。 3) TMEPAIの発現を抑制した細胞株を樹立したが、腫瘍形成能に関して、親株と変わらなかった。現在C18ORF1とのダブルノックダウン細胞の樹立を試みている。 4) C18ORF1は、TMEPAIと同様にTGF-betaシグナルを抑制する分子であることを明らかにした。一方C18ORF1は、TMEPAIと異なりTGF-betaによって誘導されず、恒常的に細胞内に発現していることを見出した。 5) 血管内皮特異的にALK5又はTbetaRIIを欠損させると、胎生致死の表現系を示し、胎生14.5日付近で浮腫を形成することがわかった。
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