PYNOD(NLRP10)は、我々が発見した新規の細胞内分子であるが、現在までのところ、個体レベルでの機能は全く不明である。我々はPYNODの生理的機能に迫るためPYNOD欠損マウスの樹立に成功した。PYNOD欠損マウスから調整したケラチノサイトではUVB刺激によるTNF.の産生が低下していた。さらにUVB照射後の表皮におけるTNF.の産生についてもPYNOD欠損マウスで減弱していた。またUVB照射後の血清中のIFN.の値がPYNOD欠損マウスで高値を示すことを発見した。以上の結果から、PYNODは皮膚においてUVB刺激後におこるTNF.の産生に関して重要な分子であることが明らかとなり、局所でおこる炎症反応において重要な分子と考えられる。
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