研究課題
研究代表者はショウジョウバエを用いた遺伝学的スクリーニングにより、分泌型の成長因子Wnt蛋白質を介するシグナル伝達経路の新たな制御因子と考えられるE3ユビキチンリガーゼGoliath (Gol)を同定した。本研究は、Goliathの機能を明らかにすることにより、このシグナル伝達経路の制御機構およびその異常によって引き起こされる様々な病態の理解を深めることを目的とする。具体的には、1.GolE3ユビキチンリガーゼの基質を同定することにより、分子レベルからGolの機能を解明する。2.Golのノックアウトおよびトランスジェニックフライ(ショウジョウバエ)を作成し、それらの示す表現型を解析することにより、個体レベルからGolの機能を解明する。これまでYeast two-hybrid systemを用いてGol E3のRING fingerドメインに結合する分子として、E2 ubiquitin conjugating enzymeの同定に成功していたが、22年度は、得られたE2とGolが実際に複合体を形成することを確認した。一方、PAドメインに結合する蛋白質については現在もスクリーニングを継続中である。また、Golのノックアウトフライ(ショウジョウバエ)の作成を完了し、現在、Gol遺伝子の欠失を確認中である。
すべて 2010
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)
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