腫瘍の病態におけるWntシグナルの役割

2011 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 21590341
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 病態医化学
• 研究機関: 鹿児島大学
• 研究代表者: 岸田 昭世 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 教授 (50274064)
• 研究分担者: 岸田 想子 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (40274089)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2011
• キーワード: Wnt / シグナル伝達 / 脳腫瘍 / グリオーマ / 口腔上皮 / 不死化

研究概要

ヒトグリオーマ(神経膠腫)由来の細胞株におけるすべてのWntファミリーの発現を解析し、Wnt-5Aの有意な発現の亢進を認め、Wnt-5A発現亢進がグリオーマの細胞運動、MMP-2発現調節を解して浸潤能を調節していることを見出した。また、がん化に関わる可能性があるHPVやSV40ウイルスを使わずにヒト正常口腔上皮由来細胞MOE1の樹立に成功し、これらの細胞株でWnt-5Aが発現していることを見出した。
以上のことから鑑みて、当初の計画以上に進展していると判断している。

研究成果

• [雑誌論文] Subcellular localization and putative r ole of VPS13A/chorein in dopaminergic neuronal cells (2012)
  • 著者名/発表者名: Hayashi T., Kishida M., Nishizawa Y., Iijima M., Koriyama C., Nakamura M., Sano A., Kishida S.
  • 雑誌名: Biochem. Biophys. Res. Commun 巻: 419巻 ページ: 511-516
  • 査読あり
• [雑誌論文] Immortalization and characterization of normal oral epithelial cells without using HPV and SV40 genes (2011)
  • 著者名/発表者名: Kibe T., Kishida M., Kamino M., Iijima M., Chen L., Habu M., Miyawaki A., Hijioka H., Nakamura N., Kiyono T., Kishida S.
  • 雑誌名: Oral Science International 巻: 8巻 ページ: 20-28
  • 査読あり
• [雑誌論文] Wnt-5a signaling is correlated with infiltrative activity in human glioma by inducing celluar migration and MMP-2 (2011)
  • 著者名/発表者名: Kamino M., Kishida M., Kibw T., Iijima M., Hirono H., Tokudome M., Chen L., Koriyama C., Yamada K., Arita K., Kishida S.
  • 雑誌名: Cancer Science 巻: 102巻3号 ページ: 540-548
  • 査読あり
• [学会発表] The role of Wnt signaling pathway in growth characteristics of Ameloblastoma cells (2011)
  • 著者名/発表者名: 岐部俊郎, 岸田想子, 比地岡浩志, 宮脇昭彦, 飯島幹雄, 神野真幸, 清野透, 中村典史, 岸田昭世
  • 学会等名: 第34回日本分子生物学会
  • 発表場所: 横浜(神奈川県)
  • 年月日: 2011-12-14
• [学会発表] Glioma浸潤活性におけるWntシグナルの作用機構 (2011)
  • 著者名/発表者名: 羽生未佳, 神野真幸, 岸田想子, 岐部俊郎, 湯之上俊二, 飯島幹雄, 平野宏文, 岸田昭世, 時村洋, 有田和徳
  • 学会等名: 第29回日本脳腫瘍学会
  • 発表場所: 下呂(岐阜県)
  • 年月日: 2011-11-27
• [学会発表] GliomaにおけるWntシグナル分子の作用機構 (2011)
  • 著者名/発表者名: 羽生未佳, 神野真幸, 岸田想子, 湯之上俊二, 飯島幹雄, 平野宏文, 岸田昭世, 有田和徳
  • 学会等名: 第12回日本分子脳神経外科学会
  • 発表場所: 横浜(神奈川県)
  • 年月日: 2011-11-15
• [学会発表] The role of Wnt signaling pathway in gr owth characterisitics of Ameloblastome cells (2011)
  • 著者名/発表者名: 岐部俊郎, 岸田昭世, 中村典史
  • 学会等名: インドネシア口腔外科学会
  • 発表場所: インドネシア
  • 年月日: 2011-09-22
• [学会発表] 新規口腔粘膜上皮細胞株MOE1の樹立～HPVやSV40遺伝子を用いない不死化 (2011)
  • 著者名/発表者名: 岐部俊郎, 比地岡浩志, 宮脇昭彦, 中村典史, 岸田昭世
  • 学会等名: 第65回日本口腔科学学会
  • 発表場所: 船堀(東京都)
  • 年月日: 2011-04-21
• [学会発表] Wnt-5a signaling is correlated with infltrative activity in human glioma by inducing cellular migration and MMP-2 (2010)
  • 著者名/発表者名: 神野真幸, 岸田想子, 岐部俊郎, 生駒今日子, 飯島幹雄, 平野宏文, 徳留舞, 陳琳, 郡山千早, 武田泰生, 山田勝士, 有田和徳, 岸田昭世
  • 学会等名: 第33回日本分子生物学会
  • 発表場所: 神戸(兵庫県)
  • 年月日: 2010-12-08
• [学会発表] ヒトグリオーマ浸潤活性におけるWntシグナルの作用機構 (2010)
  • 著者名/発表者名: 神野真幸, 岸田想子, 岐部俊郎, 生駒今日子, 飯島幹雄, 平野宏文, 徳留舞, 陳琳, 郡山千早, 武田泰生, 山田勝士, 有田和徳, 岸田昭世
  • 学会等名: 第63回日本薬理学会西南部会
  • 発表場所: 鹿児島(鹿児島県)
  • 年月日: 2010-11-26
• [学会発表] エナメル上皮腫でのWntシグナルの作用解析及び、新規正常口腔粘膜上皮細胞株の樹立 (2010)
  • 著者名/発表者名: 岐部俊郎, 比地岡浩志, 宮脇昭彦, 光安岳志, 岸田想子, 清野透, 岸田昭世, 中村典史
  • 学会等名: 第55回日本口腔外科学会
  • 発表場所: 幕張(千葉県)
  • 年月日: 2010-10-16
• [学会発表] ヒトグリオーマにおけるWntシグナルの作用解析(細胞運動を中心とする) (2010)
  • 著者名/発表者名: 神野真幸, 岐部俊郎, 中村葉子, 生駒今日子, 武田泰生, 山田勝士, 岸田想子, 飯島幹雄, 平野宏文, 岸田昭世
  • 学会等名: 平成22年度日本生化学会九州支部例会
  • 発表場所: 鹿児島(鹿児島県)
  • 年月日: 2010-05-23
• [学会発表] GliomaにおけるWntシグナル分子の発現解析 (2009)
  • 著者名/発表者名: 神野真幸, 岐部俊郎, 中村葉子, 生駒今日子, 武田泰生, 山田勝士, 平野宏文, 岸田想子, 飯島幹雄, 岸田昭世
  • 学会等名: 第32回日本分子生物学会
  • 発表場所: 横浜(神奈川県)
  • 年月日: 2009-12-10