• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

線維芽細胞増殖因子(FGF)21の代謝機能発現機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 21590343
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

山本 雅哉  福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (20446115)

キーワード線維芽細胞増殖因子 / 情報伝達 / 代謝調節
研究概要

βKlothoは選択的に線維芽細胞増殖因子(FGF)受容体と複合体を形成する結果、FGF21との安定した結合が可能となり、細胞内への情報伝達が可能となる。興味深いことに、FGF21にインスリン活性を増強する機能のあることが遺伝子改変マウスを用いた実験から示され注目を集めている。本研究の目的は、成長因子でありながら代謝機能を発揮するFGF21の作用機作の解析である。FGF21がβKlotho・FGF受容体依存的に代謝に関わる機能が誘導されるのはβKlotho依存的な因子があるからと想定した。His標識を導入したβKlothoと類縁分子であるαKlothoの安定発現細胞株を樹立し、His標識を利用した沈降実験を行った。その結果、それぞれに共通、または特異的な分子の共沈を認めた。生化学的解析から、糖修飾を受けていることが判った。この事実は、共沈分子が膜タンパクであり、更にはKlothoの糖認識配列が結合に寄与する可能性を示す。質量分析から、共沈タンパクのひとつが糖代謝に関わる酵素である事が判った。
今回の知見はFGF21依存的な代謝機構が膜分子βKlothoを介して細胞質の解糖系に働きかけるメカニズムを示唆している。更に他の糖修飾される共沈分子は細胞膜表面で複合体を形成している事を示唆し、FGF21の情報伝達制御の観点からも重要な知見であると思われる。現在は同定した共沈分子が生理的条件下で結合するのか、更には以下にこの結合が生理機能に寄与するのか解析を進めている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Mechanism of statin-induced contractile dysfunction in rat cultured skeletal myofibers.2010

    • 著者名/発表者名
      田中祥子
    • 雑誌名

      J Pharmacol Sci.

      巻: 114(4) ページ: 454-63

    • 査読あり
  • [学会発表] ヒト大腸癌由来細胞株HCC56、Caco2の極性誘導時におけるジペプチターゼ1の分布について2011

    • 著者名/発表者名
      永井千晴
    • 学会等名
      第116回日本解剖学会総会・全国学術総会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜,神奈川
    • 年月日
      2011-03-30
  • [学会発表] クラスリンアダプターのアクセサリー蛋白質であるp56の発現分布解析2011

    • 著者名/発表者名
      植村武文
    • 学会等名
      第116回日本解剖学会総会・全国学術総会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜,神奈川
    • 年月日
      2011-03-30
  • [備考]

    • URL

      http://www.fmu.ac.jp/cms/anatomy2/index_html

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi