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2011 年度 実績報告書

ファンコニ貧血の発症を制御する遺伝子群の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 21590345
研究機関東京薬科大学

研究代表者

松下 暢子  東京薬科大学, 生命科学部, 准教授 (30333222)

研究分担者 柳 茂  東京薬科大学, 生命科学部, 教授 (60252003)
キーワードDNA損傷修復 / 染色体 / ファンコニ貧血 / チェックポイント
研究概要

DNA損傷後において修復蛋白質は集積し、おそらくDNAを含んだ超複合体を形成しフォーカスをつくり染色体上で機能している。そのためDNA損傷後において修復蛋白質は集積し、おそらくDNAを含んだ超複合体を形成しフォーカスをつくり修復反応を行うが、その後の修復蛋白質の不活性化が行われたのちに認められるフォーカスの消退を制御するメカニズムは細胞の生死に重要であると考えられる。GFP-FANCD2を発現し修復蛋白質を可視化した細胞株を作製し、siRNAライブラリーをその細胞株に導入することによって、フォーカスの形成と消退を制御する遺伝子の検索を行ってきた。
現在までのところ、遺伝子の発現をsiRNAによって抑制すると、DNA損傷後においてFANCD2はフォーカスを形成するが、その後のフォーカスの解離が認められない複数の遺伝子をすでに同定している。さらにこれらの遺伝子の発現を抑制すると、MMCやシスプラチンなどのDNA架橋剤に対して強い感受性が認められることを明らかにしている。また核異型が著明で、巨核・多核の細胞の割合の増加も認められた。またFANCD2は修復に機能するとともに、TNF-αのプロモーター領域において結合してその転写活性を抑制することも明らかにし、修復機能以外の染色体上における新たな機能を明らかにすることができた。これらの結果よりファンコニ貧血における貧血症状や発癌の発症のメカニズムの解明の手がかりをえることができると期待される。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Direct Inhibiton of TNF-α promoter activity by Fanconi anemia2011

    • 著者名/発表者名
      Matsushita, N., Endo, Y., Sato, K., Kurumizaka, H., Yamashita, T., Takata, M., and Yanagi, S
    • 雑誌名

      PLoS ONE

      巻: 6(8) ページ: e23324

    • DOI

      DOI:10.1371/journal.pone.0023324

    • 査読あり
  • [学会発表] ファンコニ貧血蛋白FANCD2によるNF-kappaB転写制御機構の解析2011

    • 著者名/発表者名
      松下暢子
    • 学会等名
      第34回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシィフィコ横浜(横浜)
    • 年月日
      2011-12-15
  • [学会発表] Analysis of the Fanconi Anemia pathway2011

    • 著者名/発表者名
      菊間啓太
    • 学会等名
      第34回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシィフィコ横浜(横浜)
    • 年月日
      2011-12-15
  • [学会発表] TAX1BP1欠損DT40細胞の機能解析~NF-κB転写活性亢進が細胞に与える影響の検討~2011

    • 著者名/発表者名
      太田莉英子
    • 学会等名
      第34回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシィフィコ横浜(横浜)
    • 年月日
      2011-12-14

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公開日: 2013-06-26  

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