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2010 年度 実績報告書

肺嚢胞および肺癌発生に関する新たな分子病理学的解析:BHD遺伝子の果たす役割

研究課題

研究課題/領域番号 21590365
研究機関千葉大学

研究代表者

中谷 行雄  千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (20137037)

研究分担者 古屋 充子  横浜市立大学, 医学部, 准教授 (10361445)
廣島 健三  東京女子医科大学, 八千代医療センター, 教授 (80218833)
山口 淳  千葉大学, 大学院・医学研究院, 准教授 (00314336)
坂入 祐一  千葉大学, 医学部附属病院, 医員 (30551949)
キーワードBHD症候群 / 肺嚢胞 / フォリキュリン
研究概要

1.HEK293細胞tetracycline誘導性BHD強制発現系を用いたDNA Microarray解析
1)BHDの発現解析:HEK293細胞tetraoycline誘導性BHD強制発現系を用いて、tetracycline(tet)投与後のBHDのmRNA及びタンパク質の発現確認を行った。BHDはmRNAレベルで10~20倍のBHDの発現誘導を認めた。BHDは核と細胞質の両方にびまん性に検出され、特に核内に強いシグナルを認めた。
2)DNA Microarray解析:total RNAを抽出し、BHD強制発現時に発現が変動する遺伝子を検索した。コントロール群と比較して、2倍以上発現変動する主要な遺伝子群をまとめた。
3)Real time PCRによる発現確認:DNA Microarrayにて2倍以上誘導される遺伝子のうち、SPO11とFGF12の発現の時間経過をReal time PCRで確認した。
2.BHD症候群家系の遺伝子変異検索と肺嚢胞病変の解析
1)これまで4家系のBHD症候群における遺伝子解析を施行し,いずれも異なる変異パターンを同定した.うち1家系は親規変異であった.興味深いことに,いずれの症例も2-18塩基で構成されるシトシンを含む繰り返し配列の異常から変異が生じていることが判明した.
2)肺嚢胞部でもfolliculinの発現は維持されており、不完全なFLCN発現に基づく細胞機能障害が嚢胞発生につながることが示唆される.肺嚢胞や腎腫瘍におけるFLCNの関与は複雑で,mTOR経路を含めいくつかのシグナル分子とクロストークしながら細胞増殖・接着・アポトーシス調節機構に障害を引き起こす可能性を示唆している

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 胎児型腺癌2010

    • 著者名/発表者名
      中谷行雄
    • 雑誌名

      病理と臨床

      巻: 28 ページ: 252-258

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 肺肉腫様癌の分類と組織診断2010

    • 著者名/発表者名
      中谷行雄
    • 雑誌名

      病理と臨床

      巻: 28 ページ: 162-169

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Lymphohistiocytoid mesothelioma of the pleura2010

    • 著者名/発表者名
      Kawai Toshiaki
    • 雑誌名

      Pathology International

      巻: 60 ページ: 566-574

    • 査読あり
  • [学会発表] Birt-Hogg-Dube症候群と判明した多発性肺嚢胞の病理学的特徴2010

    • 著者名/発表者名
      古屋充子
    • 学会等名
      第99回日本病理学会総会
    • 発表場所
      京王プラザホテル(東京)
    • 年月日
      2010-04-27

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公開日: 2012-07-19   更新日: 2012-09-25  

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