研究分担者 |
古屋 充子 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (10361445)
廣島 健三 東京女子医科大学, 八千代医療センター, 教授 (80218833)
山口 淳 千葉大学, 大学院・医学研究院, 准教授 (00314336)
坂入 祐一 千葉大学, 医学部附属病院, 医員 (30551949)
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研究概要 |
1.HEK293細胞tetracycline誘導性BHD強制発現系を用いたDNA Microarray解析 1)BHDの発現解析:HEK293細胞tetraoycline誘導性BHD強制発現系を用いて、tetracycline(tet)投与後のBHDのmRNA及びタンパク質の発現確認を行った。BHDはmRNAレベルで10~20倍のBHDの発現誘導を認めた。BHDは核と細胞質の両方にびまん性に検出され、特に核内に強いシグナルを認めた。 2)DNA Microarray解析:total RNAを抽出し、BHD強制発現時に発現が変動する遺伝子を検索した。コントロール群と比較して、2倍以上発現変動する主要な遺伝子群をまとめた。 3)Real time PCRによる発現確認:DNA Microarrayにて2倍以上誘導される遺伝子のうち、SPO11とFGF12の発現の時間経過をReal time PCRで確認した。 2.BHD症候群家系の遺伝子変異検索と肺嚢胞病変の解析 1)これまで4家系のBHD症候群における遺伝子解析を施行し,いずれも異なる変異パターンを同定した.うち1家系は親規変異であった.興味深いことに,いずれの症例も2-18塩基で構成されるシトシンを含む繰り返し配列の異常から変異が生じていることが判明した. 2)肺嚢胞部でもfolliculinの発現は維持されており、不完全なFLCN発現に基づく細胞機能障害が嚢胞発生につながることが示唆される.肺嚢胞や腎腫瘍におけるFLCNの関与は複雑で,mTOR経路を含めいくつかのシグナル分子とクロストークしながら細胞増殖・接着・アポトーシス調節機構に障害を引き起こす可能性を示唆している
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