肝細胞の細胞管化生のin vivoにおける証明およびそのメカニズムの研究

2011 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 21590426
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 実験病理学
• 研究機関: 旭川医科大学
• 研究代表者: 西川 祐司 旭川医科大学, 医学部, 教授 (90208166)
• 研究分担者: 榎本 克彦 秋田大学, 医学部, 教授 (20151988) ; 大森 泰文 秋田大学, 医学部, 講師 (90323138) ; 吉岡 年明 秋田大学, 医学部, 助教 (80302264)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2011
• キーワード: 肝細胞 / 胆管上皮細胞 / 慢性肝傷害 / 細胆管反応 / 分化転換 / JNK-c-Jun経路

研究概要

Alb^<Cre/WT>ROSA26Rマウス肝細胞(β-galactosidase陽性)をC56BL/6Jマウス肝に移植する肝細胞追跡系を用い,CCl_4やDDCなどの肝傷害部において,肝細胞が胆管上皮細胞に分化転換することを証明した.また,JNKの上流キナーゼであるMKK7をノックアウトしたマウス肝細胞(MKK^<7fl/fl>Alb^<Cre/WT>)はコラーゲンゲル内での樹枝状形態形成が対照肝細胞(MKK7^<fl/+>Alb^<Cre/WT>)と較べ,弱いことが明らかになった.

研究成果

• [雑誌論文] Transdifferentiation ofmature hepatocytes into bile duct/ductulecells within a collagen gel matrix (2012)
  • 著者名/発表者名: Nishikawa Y
  • 雑誌名: Methods Mol. Biol 巻: 826 ページ: 153-60
  • DOI: DOI: 10.1007/978-1-61779-468-1_13
• [雑誌論文] 肝臓病理学-細胆管反応をめぐって (2011)
  • 著者名/発表者名: 西川祐司
  • 雑誌名: 病理と臨床 巻: 29 ページ: 1263-1269
• [雑誌論文] Replacement of liver parenchyma inanalbuminemic rats with allogenichepatocytes is facilitated by intrabonemarrow-bone marrow transplantation (2011)
  • 著者名/発表者名: Inagaki M, Furukawa H, Satake Y, Okada Y, Chiba S, Nishikawa Y, Ogawa K
  • 雑誌名: CellTransplant 巻: 20 ページ: 1479-891
  • DOI: 10.3727/096368910X547453
• [雑誌論文] Cytoplasmic accumulation ofconnexin32 expands cancer stem cellpopulation in human HuH7 hepatoma cellsby enhancing its self-renewal. (2011)
  • 著者名/発表者名: Kawasaki Y, Omori Y, Li Q, Nishikawa Y, Yoshioka T, Yoshida M, Ishikawa K, Enomoto K
  • 雑誌名: Int J Cancer 巻: 128 ページ: 51-62
  • DOI: doi:10.1002/ijc.25308.
• [雑誌論文] Significance of integrin αvβ5and erbB3 in enhanced cell migration andliver metastasis of colon carcinomasstimulated by hepatocyte-derivedheregulin (2010)
  • 著者名/発表者名: Yoshioka T, Nishikawa Y, Ito R, Kawamata M, Doi Y, YamamotoY, YoshidaM, Omori Y, Kotanagi H, Masuko T, Enomoto K
  • 雑誌名: Cancer Sci 巻: 101 ページ: 2011-2018
  • DOI: doi:10.1111/j.1349-7006.2010.01640.x.
• [雑誌論文] Mast cellleukemia with rapidly progressing portalhypertension (2009)
  • 著者名/発表者名: Yoshida M, Nishikawa Y, Yamamoto Y, Doi Y, Tokairin T, Yoshioka T, Omori Y, Watanabe A, Takahashi N, Yoshioka T, Miura I, Sawada K, Enomoto K
  • 雑誌名: Pathol Int 巻: 59 ページ: 817-822
  • DOI: DOI:10.1111/j.1440-1827.2009.02451.x
• [雑誌論文] Suppressive effect of orthovanadate onhepatic stellate cell activation and liverfibrosis in rats (2009)
  • 著者名/発表者名: Nishikawa Y, Ohi N, Yagisawa A, Doi Y, Yamamoto Y, Yoshida M, Tokairin T, Yoshioka T, Omori Y, Enomoto K
  • 雑誌名: Am J Pathol 巻: 174 ページ: 881-890
  • DOI: 10.2353/ajpath.2009.080261
• [学会発表] 四塩化炭素およびDENにより誘導されたマウス肝癌のmRNA発現プロファイルの検討 (2011)
  • 著者名/発表者名: 西川祐司,陳錫,永濱康晴,岡田陽子
  • 学会等名: 第70回日本癌学会総会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 20111003-05
• [学会発表] 肝転移および傷害肝における肝細胞でのheregulin発現の検討 (2011)
  • 著者名/発表者名: 吉岡年明,西川祐司,山本洋平,大森泰文,南條博,榎本克彦
  • 学会等名: 第70回日本癌学会総会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 20111003-05
• [学会発表] 成熟肝細胞由来の細胆管反応-肝細胞追跡系を用いた肝細胞の細胆管反応の証明 (2011)
  • 著者名/発表者名: 永濱康晴,曽根正行,陳錫,岡田陽子,山本洋平,吉岡年明,大森泰文,榎本克彦,西川祐司
  • 学会等名: 第18回肝細胞研究会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 20110624-25
• [学会発表] 肝細胞および胆管上皮の分化におけるHNF-4αアイソフォームのスイッチング (2011)
  • 著者名/発表者名: 西川祐司,曽根正行,土井優子,大森泰文,吉岡年明,梅津哉,姜淑英,内藤眞,榎本克彦
  • 学会等名: 第100回日本病理学会総会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 20110428-30
• [学会発表] 肝細胞追跡系を用いた肝細胞の細胆管化生のin vivoにおける証明 (2011)
  • 著者名/発表者名: 永濱康晴,曽根正行,陳錫,岡田陽子,吉岡年明,大森泰文,榎本克彦,西川祐司
  • 学会等名: 第100回日本病理学会総会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 20110428-30
• [学会発表] 肺高血圧症による高度うっ血肝にみられた小葉中心性の細胆管反応-肝傷害に伴う細胆管反応の病理学的考察 (2011)
  • 著者名/発表者名: 西川祐司
  • 学会等名: 第100回日本病理学会総会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 20110428-30
• [学会発表] 肝転移周辺部および傷害肝における肝細胞でのheregulin発現の検討 (2011)
  • 著者名/発表者名: 吉岡年明,西川祐司,山本洋平,大森泰文,南條博,榎本克彦
  • 学会等名: 第100回日本病理学会総会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 20110428-30
• [学会発表] 細胆管反応の細胞起源-マウス肝細胞追跡系を用いた検討 (2011)
  • 著者名/発表者名: 永濱康晴,曽根正行,陳錫,岡田陽子,榎本克彦,西川祐司
  • 学会等名: 第44回北海道病理談話会
  • 発表場所: 旭川
  • 年月日: 2011-09-10
• [学会発表] 肝癌における肝細胞形質と胆管細胞形質の異常発現 (2011)
  • 著者名/発表者名: 今了資,関智行,松尾康博,永濱康晴,陳錫,岡田陽子,西川祐司
  • 学会等名: 第44回北海道病理談話会
  • 発表場所: 旭川
  • 年月日: 2011-09-10
• [学会発表] 蛋白チロシン脱リン酸化酵素阻害剤オルトバナジン酸のマウス肝発癌抑制効果に関する検討 (2010)
  • 著者名/発表者名: 西川祐司,永濱康晴,藤井瑞恵
  • 学会等名: 第69回日本癌学会総会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 20100922-24
• [学会発表] 胆管方向に分化転換した肝細胞の再成熟化 (2010)
  • 著者名/発表者名: 曽根正行,西川祐司,大森泰文,吉岡年明,榎本克彦
  • 学会等名: 第17回肝細胞研究会
  • 発表場所: 秋田市
  • 年月日: 20100618-19
• [学会発表] 肝内・肝外胆管系の発生 (2010)
  • 著者名/発表者名: 西川祐司,曽根正行,吉田正行,大森泰文,吉岡年明,榎本克彦
  • 学会等名: 第17回肝細胞研究会
  • 発表場所: 秋田市
  • 年月日: 20100618-19
• [学会発表] 胆管上皮方向に分化転換した肝細胞の再成熟化 (2010)
  • 著者名/発表者名: 曽根正行,西川祐司,大森泰文,吉岡年明,榎本克彦
  • 学会等名: 第17回肝細胞研究会
  • 発表場所: 秋田市
  • 年月日: 20100618-19
• [学会発表] 分化転換後の肝細胞形質回復における副腎皮質ホルモンとサイトカインの相互作用 (2010)
  • 著者名/発表者名: 曽根ら
  • 学会等名: 第99回日本病理学会総会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 20100427-29
• [学会発表] 胆管系の発生と細胆管反応-肝細胞追跡系を用いた検討 (2009)
  • 著者名/発表者名: 西川祐司,榎本克彦
  • 発表場所: つくば
  • 年月日: 20090731-0801
• [学会発表] マウス肝内・肝外胆管系の接合に関する発生学的検討 (2009)
  • 著者名/発表者名: 西川祐司,曽根正行,吉田正行,大森泰文,吉岡年明,榎本克彦
  • 学会等名: 第16回肝細胞研究会
  • 発表場所: 山形
  • 年月日: 20090626-27
• [学会発表] 分化転換後の肝細胞形質回復に対する炎症性サイトカインの影響 (2009)
  • 著者名/発表者名: 曽根正行,西川祐司,大森泰文,吉岡年明,榎本克彦
  • 学会等名: 第16回肝細胞研究会
  • 発表場所: 山形
  • 年月日: 20090626-27
• [学会発表] 細胞質に局在するconnexin 32はHuH7肝癌細胞において癌幹細胞の自己複製を促進する (2009)
  • 著者名/発表者名: 川嵜洋平,大森泰文,西川祐司,吉岡年明,吉田正行,石川和夫,榎本克彦
  • 学会等名: 第98回日本病理学会総会
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 20090501-03
• [学会発表] 前立腺細胞におけるTRAIL誘導アポトーシスに対するintegrin β4の役割 (2009)
  • 著者名/発表者名: 吉岡年明,西川祐司,大森泰文,吉田正行,川嵜洋平,曽根正行,榎本克彦
  • 学会等名: 第98回日本病理学会総会
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 20090501-03
• [学会発表] 肝細胞の胆管上皮への形質転換:その可逆性およびKupffer細胞由来サイトカインの影響 (2009)
  • 著者名/発表者名: 曽根正行,西川祐司,大森泰文,吉岡年明,吉田正行,榎本克彦
  • 学会等名: 第98回日本病理学会総会
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 20090501-03
• [学会発表] マウス肝傷害における細胆管反応の検討 (2009)
  • 著者名/発表者名: 西川祐司,曽根正行,大森泰文,吉岡年明,吉田正行,榎本克彦
  • 学会等名: 第98回日本病理学会総会
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 20090501-03
• [学会発表] Stemcell-independent ductular reaction andcarinogenenesis in the mouse liver
  • 著者名/発表者名: Nishikawa Y, Sone M, Omori Y,Yoshioka T, Enomoto K
  • 学会等名: 第68回日本癌学会総会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 00001001-03
• [備考]
  • URL: http://www.asahikawa-med.ac.jp/dept/mc/pathol1/index.htm