SLEの動物モデルであるBWF1マウスにおいて、B細胞ケモカインBLC/CXCL13の異所性高発現がB1細胞の遊走異常を引き起こすことが、病態形成に重要な役割を果たしていることを示唆するこれまで蓄積されてきた成績に基づき、発症初期のBWF1マウスに抗BLC/CXCL13中和抗体を投与したところ、生存曲線の改善を認めた。B1細胞はその強力な抗原提示能によりTFH様のヘルパーT細胞を誘導することが明らかになったが、中和抗体投与はTFHレベルや抗DNA抗体のレベルには影響を及ぼさず、血中IL-17レベルが著明に抑制された。以上の結果から、B細胞ケモカイン(BLC/CXCL13)は、SLE治療における分子標的として有用であることが示唆された。
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