研究概要 |
生理的には肝細胞特異的に産生される血液凝固第VII因子(fVII)が様々ながん細胞で異所性に産生され,かつ微小な細胞膜成分(マイクロパーティクル)に組み込まれて,血液凝固反応を惹起する能力の極めて高い物質として周囲の環境に放出されること,低酸素環境でこのマイクロパーティクルの放出が増加すること明らかにした.更に,低酸素条件における異所性fVII産生の特徴的な遺伝子発現誘導メカニズムの一端を明らかにした.厳しい環境にがん細胞が適応して生き延びるメカニズムの一つである可能性があり,がん治療の標的分子機構としても注目している.
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