研究課題
【平成23年度の研究計画】H.heilmanniiTKY株(カニクイサルより分離)とSNTW101株(鳥肌胃炎患者より分離)の2株を別々のC57BL/6J♀マウスの胃内で経代している。感染マウスの胃には約10^5個のH.heilmanniiと10^7CFUの腸内細菌が共存しているが、H.heilmanniiの純粋培養は成功していない。ナノ粒子を用いた免疫磁気ビーズ処理により,感染マウス胃懸濁液から高純度にH.heilmanniiを分離することは平成21年度に成功した。しかし、調製したDNA中におそらく1%以下とは思われるが,共雑菌やマウスのDNAも混じっている状態で解析をせざるをえない。Helicobacter属細菌のゲノムサイズは2Mbp以下ではあるが,他のゲノムが混入されているため,通常のゲノム解析以上に配列を余剰に読まざるをえず,次世代シークエンサー(SOLiD ver.4)による解析を平成22年度に開始した。平成23年度は、得られたゲノム配列のアノテーション解析とデーターベース化を行う。【結果】SOLiDにより得られた配列データーからマウスゲノムと腸内細菌のゲノムと判定された配列を除き、アセンブルされた総コンティグ長がTKYで1.1Mb、SNTWの方は350kbであった。この配列結果をもとにRECOGシステムによるオーソログ解析がなされ、データーベースに登録されている近縁の27菌株(ヘリコバクター属16菌株、カンピロバクター属11菌株)との比較ゲノム解析を行った(共同研究者、基礎生物学研究所重信秀治、山口勝司、内山郁夫)。その結果、以下の4群の遺伝子に分類した。(1)TKYとSNTW101特異的遺伝子、(2)TKYとSNTW101を含むHHLOs特異的遺伝子、(3)TKYとSNTW101に存在しないH.Pylori特異的遺伝子。
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