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2009 年度 実績報告書

市中に出現するPVL陽性MRSAの調査とその病原性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21590493
研究機関順天堂大学

研究代表者

伊藤 輝代  順天堂大学, 医学部, 准教授 (10095763)

キーワードMRSA / PVL / 病原性 / 市中感染型MRSA
研究概要

1. 順天堂病院検査室より本年度の皮膚科外来MRSAの5株を順天堂浦安病院検査室より皮膚科外来患者由来MRSA7株を分与頂き、SCCmecのタイプを調べるとともに、PVL遺伝子の保持を検討した。その中にはPVL陽性株は存在しなかった。しかし他の目的で検査室から分与いただいたMRSA20株を調べたところ、たまたまPVL陽性菌の存在が見いだされた。今後さらに検討する予定である。
2. 2007-2008年に分離された順天堂病院分離PVL陽性3株のSCCmecタイプの決定を始めとする分子疫学的解析を行ったところ、ST8-typtelVaSCCmec株,ST30-type IVc SCCmec株,ST772-type VSCCmec株であることが判明した。ST8株は米国分離USA300株と全く同じPFGEにおけるbanding patternを示した。ST30-typeIVc株は我が国で以前から蔓延している株である。ST772-typeVSCCmec株は、新しいクローンであることが推定された。
3. ラテックス凝集反応を用いて教室に保存しているPVL陽性株の産生量を測定した。PVL産生量は使用する培地によって変化すること、CCY培地と呼ばれるPVL産生を促進する培地はその中に含まれるピルビン酸が主要な役割を果たしている事を明らかにした。今後更に検討を続ける予定である。
4. 肺培養細胞等に関しては、順天堂大学共同細菌に協力を依頼し、培養系の確立に着手した段階である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Phenol-soluble modulin alpha 3 enhances the human neutrophil lysis mediated by Panton-Valentine leukocidin2009

    • 著者名/発表者名
      Hongo I, Baba T, Oishi K, Morimoto Y, Ito T, Hiramatsu K.
    • 雑誌名

      J Infect Dis 200

      ページ: 15-23

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Genetic diversity of staphylocoagulase genes(coa) : insight into the evolution of variable chromosomal virulence factors in Staphylococcus aureus2009

    • 著者名/発表者名
      Watanabe S, Ito T, Sasaki T, Li S, Uchiyama I, Kishii K, Kikuchi K, Skov RL, Hiramatsu K.
    • 雑誌名

      PLoS One. 27

      ページ: 5714

    • 査読あり
  • [学会発表] The organization of genomes of PVL-carrying phages2010

    • 著者名/発表者名
      Teruyo Ito, Moe Cho, Xiao Han, Keiichi Hiramatsu
    • 学会等名
      第83回 日本細菌学会
    • 発表場所
      神奈川、パシフィコ横浜
    • 年月日
      2010-03-28
  • [学会発表] 我が国で分離されたMRSA株の持つPVLファージについて2009

    • 著者名/発表者名
      張萌, 伊藤輝代, 平松啓一
    • 学会等名
      第57回 日本化学療法学会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2009-06-04

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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