ウエルシュ菌β毒素の細胞膜ラフトを介する情報伝達系活性化の分子機構の解析

2011 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 21590500
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 細菌学(含真菌学)
• 研究機関: 徳島文理大学
• 研究代表者: 永浜 政博 徳島文理大学, 薬学部, 教授 (40164462)
• 研究分担者: 小林 敬子 (90170315)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2011
• キーワード: ウエルシュ菌 / β毒素 / THP-1細胞 / マイクロドメイン / ネクローシス

研究概要

ウエルシュ菌のβ毒素は、血液系の細胞であるTHP-l細胞の細胞膜脂質ラフトの結合してオリゴマーを形成後、内因性ホスフォリパーゼCを活性化して、生じたIP_3が、細胞内Ca^2+濃度を上昇させ、カルモジュリンーカルシニューリンシグナル伝達系が活性化し、細胞傷害作用を示すことを明にした。さらに、本毒素により、PIの取り込みや細胞のSwellingが認められることから、細胞に対してネクローシスを誘導することが判明した。

研究成果

• [雑誌論文] Syntheses of structurally-simplified and fluorescently-labeled neovibsanin derivatives and analysis of their neurite outgrowth activity in PC12 cells (2012)
  • 著者名/発表者名: Imagawa H, Nagahama M, 他15名
  • 雑誌名: Bioorg. Med. Chem. Lett 巻: 22 ページ: 2089-2093
  • 査読あり
• [雑誌論文] Role of side-edge site of sphingomyelinase from Bacillus cereus (2012)
  • 著者名/発表者名: Oda M, Nagahama M, 他3名
  • 雑誌名: Biochem. Biophys. Res. Commun 巻: (in press)
  • 査読あり
• [雑誌論文] Clostridium perfringens iota-b induces rapid cell necrosis (2011)
  • 著者名/発表者名: Nagahama M, Kobayashi K, 他6名
  • 雑誌名: Infect. Immun 巻: 79 ページ: 4353-4360
  • 査読あり
• [雑誌論文] Cellular vacuolation induced by Clostridium perfringens epsilon-toxin (2011)
  • 著者名/発表者名: Nagahama M, Kobayashi K, 他8名
  • 雑誌名: FEBS J 巻: 278 ページ: 3395-3407
  • 査読あり
• [雑誌論文] Induction of neurite-outgrowth in PC12 cells by alpha-toxin from Clostridiperfringens (2011)
  • 著者名/発表者名: Oda M, Nagahama M, 他3名
  • 雑誌名: Biochem. Biophys. Res. Commun. um 巻: 411 ページ: 241-246
  • 査読あり
• [雑誌論文] Identification of novel Clostridium perfringens Type E strains that carry an iota toxin plasmid with a functional enterotoxin gene (2011)
  • 著者名/発表者名: Miyamoto K, Nagahama M, 他5名
  • 雑誌名: PLoS one 巻: 6 ページ: 20376
  • 査読あり
• [雑誌論文] Clostridium perfringens TpeL glycosylates the Rac and Ras subfamily proteins (2011)
  • 著者名/発表者名: Nagahama M, Kobayashi K, 他5名
  • 雑誌名: Infect. Immun 巻: 79 ページ: 905-910
  • 査読あり
• [雑誌論文] Synthesis and evaluation of novel phosphate ester analogs as neutral sphingomyelinase inhibitors (2010)
  • 著者名/発表者名: Imagawa H, Nagahama M, 他9名
  • 雑誌名: Bioorg. Med. Chem. Lett 巻: 20 ページ: 3868-3871
  • 査読あり
• [雑誌論文] Hemolysis induced by Bacillcereus sphingomyelinase (2010)
  • 著者名/発表者名: Oda M, Nagahama M, 他4名
  • 雑誌名: Biochem. Biophys. Auscta 巻: 1798 ページ: 1073-1080
  • 査読あり
• [雑誌論文] Clostridium perfringens iota-toxin : structure and function (2009)
  • 著者名/発表者名: Sakurai J, Nagahama M, Kobayashi K, 他2名
  • 雑誌名: Toxins 巻: 1 ページ: 208-228
  • 査読あり
• [雑誌論文] Binding and internalization of Clostridium botulinum C2 toxin (2009)
  • 著者名/発表者名: Nagahama M, 他8名
  • 雑誌名: Infect. Immun 巻: 77 ページ: 5139-5148
  • 査読あり
• [雑誌論文] The inhibition of lipopolysaccharide-induced tumor necrosis factor-alpha and nitric oxide production by Clostridium perfingens alpha-toxin and its relation to alpha-rtoxin-induced intracellular ceramide generation (2009)
  • 著者名/発表者名: Tumurkhuu G, Nagahama M, 他10名
  • 雑誌名: Int. J. Med. Microbiol 巻: 299 ページ: 554-562
  • 査読あり
• [学会発表] ウエルシュ菌ε毒素のMDCK細胞に対する空胞形成機構の解析 (2012)
  • 著者名/発表者名: 永浜政博, 他
  • 学会等名: 第85日本細菌学会総会
  • 発表場所: 長崎
  • 年月日: 20120327-29
• [学会発表] 永浜政博他ウエルシュ菌イオタb成分の細胞毒性機構の解析 (2012)
  • 著者名/発表者名: 小林敬子
  • 学会等名: 第85日本細菌学会総会
  • 発表場所: 長崎
  • 年月日: 20120327-29
• [学会発表] ウエルシュ菌イオタ毒素のIb成分による細胞毒性の解析 (2011)
  • 著者名/発表者名: 田代遼, 小林敬子, 永浜政博, 他
  • 学会等名: 第50回日本薬学会・日本薬剤師会・日本病院薬剤師会中国四国支部学術大会
  • 発表場所: 高松
  • 年月日: 20111112-13
• [学会発表] ウエルシュ菌イオタb成分の細胞毒性の解析 (2011)
  • 著者名/発表者名: 小林敬子, 永浜政博, 他
  • 学会等名: 第64回日本細菌学会中国・四国支部総会
  • 発表場所: 岡山
  • 年月日: 20111022-23
• [学会発表] Clostridium perfringens TpeL glycosylates the Rac and Ras subfamily (2011)
  • 著者名/発表者名: M. Nagahama, K. Kobayashi, et al
  • 学会等名: IUMS2011 International Un ion of Microbiological Societies 2011
  • 発表場所: Congress, Sapporo
  • 年月日: 20110906-10
• [学会発表] ウエルシュ菌α毒素のガングリオシド認識ドメインの同定 (2011)
  • 著者名/発表者名: 小田真隆, 永浜政博, 他
  • 学会等名: 第58回トキシンシンポジウム
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 20110706-07
• [学会発表] ウエルシュ菌β毒素によるTHP-1細胞のMAPKp38のリン酸化の解析 (2011)
  • 著者名/発表者名: 渋谷昌弘, 永浜政博, 小林敬子, 他
  • 学会等名: 日本薬学会第131年会
  • 発表場所: 静岡
  • 年月日: 20110328-31
• [学会発表] 永浜政博他ウエルシュ菌イオタIb成分の細胞毒性の検討 (2011)
  • 著者名/発表者名: 小林敬子
  • 学会等名: 文科省戦略的研究基盤形成支援事業第7回研究発表会
  • 発表場所: 徳島
  • 年月日: 2011-12-22
• [学会発表] ウエルシュ菌のオリゴマー形成毒素について (2011)
  • 著者名/発表者名: 永浜政博
  • 学会等名: 文科省戦略的研究基盤形成支援事業第6回研究発表会
  • 発表場所: 徳島
  • 年月日: 2011-07-09
• [学会発表] ウエルシュ菌ε毒素のMDCK細胞F-アクチン増加効果の検討 (2010)
  • 著者名/発表者名: 永浜政博, 小林敬子, 他
  • 学会等名: BMB2010
  • 発表場所: 神戸
  • 年月日: 20101207-10
• [学会発表] ボツリヌス菌C2毒素の細胞内侵入におけるTrkAの役割 (2010)
  • 著者名/発表者名: 樋口真美, 小林敬子, 永浜政博, 他
  • 学会等名: 第49回日本薬学会・日本薬剤師会・日本病院薬剤師会中国四国支部学術大会
  • 発表場所: 米子
  • 年月日: 20101106-07
• [学会発表] ウエルシュ菌α毒素によるIL-8遊離とGM1の関係 (2010)
  • 著者名/発表者名: 蕪道子, 永浜政博, 小林敬子, 他
  • 学会等名: 第63回日本細菌学会中国・四国支部総会
  • 発表場所: 松山
  • 年月日: 20101016-17
• [学会発表] ウエルシュ菌イオタ毒素のIb成分の細胞に対する作用の解析 (2010)
  • 著者名/発表者名: 永浜政博, 小林敬子, 他
  • 学会等名: 日本薬学会第130年会
  • 発表場所: 岡山
  • 年月日: 20100328-30
• [学会発表] ボツリヌス菌C2毒素によるPI3K/Aktシグナル伝達系の活性化とエンドサイトーシスにおける役割 (2010)
  • 著者名/発表者名: 小林敬子, 永浜政博, 他
  • 学会等名: 第83日本細菌学会総会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 20100327-29
• [学会発表] ウエルシュ菌β毒素によるTHP-1細胞のMAPKp38のリン酸化 (2010)
  • 著者名/発表者名: 渋谷昌弘, 永浜政博, 小林敬子, 他
  • 学会等名: 文科省戦略的研究基盤形成支援事業第6回研究発表会
  • 発表場所: 徳島
  • 年月日: 2010-12-22
• [学会発表] C型とD型ボツリヌス菌ホスホリパーゼCの酵素活性と生物活性 (2009)
  • 著者名/発表者名: 阪口義彦, 小林敬子, 永浜政博, 他
  • 学会等名: 第32回日本分子生物学会年会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 20091209-12
• [学会発表] ウエルシュ菌α毒素によるIL-8分泌とTrkAの関係 (2009)
  • 著者名/発表者名: 蕪道子, 永浜政博, 他
  • 学会等名: 第48回日本薬学会・日本薬剤師会・日本病院薬剤師会中国四国支部学術大会
  • 発表場所: 徳島
  • 年月日: 20091107-08
• [学会発表] ウエルシュ菌イオタ毒素のイオタb成分の培養細胞に対する作用 (2009)
  • 著者名/発表者名: 梅崎真理子, 永浜政博, 小林敬子, 他
  • 学会等名: 第62回日本細菌学会中国・四国支部総会
  • 発表場所: 広島
  • 年月日: 20091016-17
• [学会発表] ウエルシュ菌イオタ毒素のIb成分の細胞毒性の検討 (2009)
  • 著者名/発表者名: 梅崎真理子, 永浜政博, 小林敬子, 他
  • 学会等名: 文科省戦略的研究基盤形成支援事業第2回研究発表会
  • 発表場所: 徳島
  • 年月日: 2009-12-19
• [図書] Phosphorylation, Role of tyrosine kinase A receptor(TrkA) on pathogenicity of Clostridiumperfringens alpha-toxin (2012)
  • 著者名/発表者名: Oda M, Nagahama M, Kobayashi K
  • 総ページ数: 20
  • 出版者: InTech
• [図書] Glycosylation, Glycosylating toxin of Clostridiumperfringens (2012)
  • 著者名/発表者名: Nagahama M, Kobayashi K
  • 総ページ数: 20
  • 出版者: InTech
• [図書] 微生物胞子-制御と対策- (2011)
  • 著者名/発表者名: 永浜政博
  • 総ページ数: 380
  • 出版者: サイエンスフォーラム社