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2011 年度 実績報告書

マクロファージにおける抗HIV宿主因子の同定と解析

研究課題

研究課題/領域番号 21590511
研究機関熊本大学

研究代表者

藤田 美歌子  熊本大学, 薬学部, 准教授 (00322256)

キーワードVpx / HIV-2 / アクセサリー蛋白質
研究概要

近年HIV-2アクセサリー蛋白質Vpxの標的因子として、ウイルスゲノム逆転写反応をマクロファージ特異的に阻害する抗HIV宿主因子の存在が示された。本研究はこの宿主因子を同定し機能を明らかにすることを目的とし、同定の準備を行ってきた。ところが、この宿主因子として平成23年の5月にはSAMHD1が、9月にはAPOBEC3Aが海外の研究者によって同定され、その後には機能の全容がほぼ全て明らかにされた。すなわち、宿主因子であるSAMHD1やAPOBEC3AはVpxをもたないHIV-2の感染を抑制するが、Vpxはこれらの宿主因子を分解する。そこで今年度は、このVpxの機能発現に関わる、Vpxがもつ富プロリン領域の役割について明らかにした。VpxはそのC末端に、7つのプロリンが連なる特徴的な富プロリン領域をもち、この領域に変異を導入すると蛋白質の発現量が低下することを既に発表している。このことは、この領域が蛋白質の安定化に関わることを示している。今回は、どのように蛋白質の安定化に関わっているのかを明らかにするため、富プロリン領域に変異を導入したものの発現を、プロテアソーム阻害剤、リソソーム阻害剤の存在下で調べた。その結果、前半4つと後半4つのプロリンをそれぞれ4つのアラニンに変えた変異体ではプロテアソーム阻害剤存在下で発現が回復し、7つのプロリンの欠損体ではリソソーム存在下で発現が回復した。このことは、富プロリン領域が、Vpx蛋白質のリソソーム分解やプロテアソーム分解を抑制していることを示している。現在、この抑制の詳細なメカニズムを検討中である。また、細胞内で野生株VpxやVpx変異体がリン酸化を受けることも示した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] The forth major restriction factor against HIV/SIV2011

    • 著者名/発表者名
      Nomaguchi, M., Fujita M., et al
    • 雑誌名

      Frontiers in Microbiology

      巻: 2 ページ: 132

    • DOI

      10.3389/fmicb.2011.00132

    • 査読あり

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公開日: 2013-06-26  

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