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2009 年度 実績報告書

ネクローシスDNA断片化と無菌的炎症

研究課題

研究課題/領域番号 21590542
研究機関東京理科大学

研究代表者

水田 龍信  東京理科大学, 生命科学研究所, 准教授 (50297628)

キーワードネクローシス / DNA断片化 / 無菌的炎症
研究概要

ネクローシスDNA断片化酵素DNaseγの遺伝子欠損マウス(KOマウス)を用いて、その生理機能の解析を行った。in vivoにおけるネクローシス誘導系である解熱鎮痛剤アセトアミノフェンの大量投与により肝細胞ネクローシスを誘導したところ、野生型マウスに比べKOマウスでは感受性が亢進し、生存率は低下し、ALT値も高かった。KOマウスでは肝臓全体にわたり広範囲にネクローシス領域が広がっていたが、ネクローシス細胞核の変性は軽微で、炎症細胞の浸潤、さらには肝細胞の再生も抑制されていた。このメカニズムとしては、DNA断片化が抑制されることにより、ネクローシス細胞核からの何らかのDAMPs(damage-associated molecular pattern molecules)生成が阻害され、自然免疫系を中心とした生体防御反応が減弱し、最終的にアセトアミノフェンに対する抵抗性の低下につながっているものと予想された。このDAMPs候補として、ヌクレオソーム、HMGB1、SAP130を想定し、検討を行った。またKOマウスで見られた壊死細胞核の断片化の抑制が、本当にDNaseγによるのかどうかを調べるために、ハイドロダイナミックインジェクション法や、高分子ミセルを用いた発現ベクターのマウスへの直接投与を試みた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] DNase γ-dependent and -independent apoptotic DNA fragmentations in Ramos Burkitt's lymphoma cell line2009

    • 著者名/発表者名
      水田龍信
    • 雑誌名

      BIOMEDICAL RESEARCH 30

      ページ: 165-170

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Possible contribution of Dnase γ to immunoglobulin V gene diversification2009

    • 著者名/発表者名
      岡本憲明
    • 雑誌名

      Immunology Letters 125

      ページ: 22-30

    • 査読あり
  • [学会発表] DNA断片化と細胞核の分解2009

    • 著者名/発表者名
      水田龍信
    • 学会等名
      第32回日本分子生物学会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2009-12-11

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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