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2011 年度 実績報告書

地域医療の適正化・効率化に関する総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21590549
研究機関旭川医科大学

研究代表者

西條 泰明  旭川医科大学, 医学部, 教授 (70360906)

キーワード地域医療 / 過重労働 / 職業ストレス / 地図情報システム
研究概要

(1)GISを用いた中核病院からのアクセスの差による健康格差の検討
北海道内各市町村の5年間平均の心疾患の標準化死亡比(SMR)について拠点病院へのアクセス時間を検討した。アクセス時間については、各市町村役場所在地を起点としてGISソフトウエアで自動車による到達時間を推定し、アクセス時間を説明変数として男女それぞれの心疾患SMR第4四分位となるオッズ比(OR)についてロジスティック回帰分析を行った。男性の心疾患SMRについて、アクセス時間が90分以上の群が30分未満の群に比べて有意に上昇していた(オッズ比(OR)=2.74、95%信頼区間(CI):1.06-7.12)。また、女性の心疾患SMRも90分以上の群では有意に上昇した(OR=4.77、95%CI:1.61-14.20)。心疾患にtuいても専門病院へのアクセスが重要と考えられる、しかし、拠点病院アクセスに90分以上の市町村は51(29%)に認め、効率的な配置を検討する必要があると考えられる。
(2)勤務医の過重労働・ストレス要因の検討
勤務医419名が解析対象となった。説明変数として、勤務地、当直(なし、月1-2回、3-4回、5回以上)、呼び出し当番の有無、労働時間、職業ストレス簡易調査票より要求度、コントロール、上司のサポート、同僚のサポート、家族・友人のサポートの各得点を用いた。うつ症状(+)はPHQ-9のスコア10点以上とした。PHQ-9によるうつ症状(+)は49名(14.1%)に認めた。勤務医のうつ症状については、当直がリスクとなり、仕事のコントロール良好な職場や家族・友人のサポートが良好であることが抑制的に働くことが示唆された。さらに、勤務医420名の解析では、Maslach Burnout Inventory-General Survey(MBI-GS)によりバーンアウトを評価し勤務医のバーンアウトについては、職業ストレスの要求度の上昇がリスクとなり、コントロール良好な職場や同僚、家族・友人のサポートが良好であることが抑制的に働くことが示唆された。
(3)ヘルスリテラシーの検討
日本で広く一般に用いることができるのは、15 item Japanese Health Knowledge testと考えられ、それを利用した受診行動に関する調査票を作成した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] 北海道内の周産期医療における病院アクセスと周産期アウトカム2011

    • 著者名/発表者名
      西條泰明, 他
    • 雑誌名

      厚生の指標

      巻: 58(7) ページ: 1-5

    • 査読あり
  • [学会発表] 勤務医のうつ症状に関する職業要因2012

    • 著者名/発表者名
      西條泰明, 他
    • 学会等名
      第22回日本疫学会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2012-01-28
  • [学会発表] 北海道の心疾患・脳血管疾患救急病院アクセスと心疾患・脳血管疾患死亡率2011

    • 著者名/発表者名
      西條泰明, 他
    • 学会等名
      第70回日本公衆衛生学会総会
    • 発表場所
      秋田
    • 年月日
      2011-10-20
  • [学会発表] Work-related factors of insomnia among hospital doctors2011

    • 著者名/発表者名
      Yasuaki Saijo, et al.
    • 学会等名
      19th IEA World Congress of Epidemiology
    • 発表場所
      Edinburgh
    • 年月日
      2011-08-09
  • [学会発表] 勤務医のバーンアウトに関する職業要因2011

    • 著者名/発表者名
      西條泰明, 他
    • 学会等名
      第84回日本産業衛生学会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2011-05-19

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公開日: 2013-06-26  

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