研究課題/領域番号 |
21590566
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
奥原 義保 高知大学, 教育研究部・医療学系, 教授 (40233473)
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研究分担者 |
畠山 豊 高知大学, 教育研究部・医療学系, 准教授 (00376956)
渡部 輝明 高知大学, 教育研究部・医療学系, 講師 (90325415)
中島 典昭 高知大学, 教育研究部・医療学系, 助教 (00335928)
片岡 浩巳 高知大学, 教育研究部・医療学系, 助教 (80398049)
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キーワード | 医療情報システム / データサイエンス / データマイニング / 病態推移予測 / 予防医学 |
研究概要 |
【長期間にわたる検査値データの変動補正】 長期間の検査データにおいて生ずる、検査方法変更に伴う検査値変動の影響を補正するためには、検査方法変更前後の検査値の分布をそれぞれBOX-COX変換によって正規分布に直し、平均値が変更前後で連続になるよう接続し、逆変換によって元に戻すという方法が有効であることを確認した。 【検査診断特性の網羅的解析】病名歴と検査歴に対してROC解析の手法を用いて網羅的解析を行い、その結果を知識データベース化することにより、ある病名の診断に適した検査の検索や、ある検査で診断可能な病名、ある患者の検査値のセットから考えられる病名をリストアップすることなどが可能になった。 【CBC検査データの検査診断特性パターンによる疾患診断】これまで蓄積されたCBC検査データを網羅的に精査することにより、血液学分野以外にも、数多くの良好な検査診断特性を示すパターンが存在することを明らかにした。例えば、胃癌の診断がROC分析で感度=74%,特異度=88%,AUC=0.85と,良好な検査診断特性を示す結果が示された。また、多次元的なパターンによる解析手法を確立し、早期胃癌を含む胃癌のパターンは小児や妊娠期に類似したパターンを示すが、独立したパターンであるととを発見した。 【状態空間モデルによる病態推移予測】 「内部モデルである脂質代謝モデルによって糖代謝モデルが影響を受け、その結果HDL、HbA1cが観測モデル結果として得られる。」という「状態空間モデル」の構築を行った。このモデルを粒子フィルタ法によって実装し、経口ブドウ糖魚荷試験によって耐糖能の程度が明ちかな116人の患者のデータに対して、予測HbA1c値と観測HbA1c直の比較を行い、診療データの予測方法として適切であることを確認した。
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