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2011 年度 実績報告書

抗真菌薬の標的部位PK-PD-PG(ファーマコゲノミクス)による至適投与法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 21590595
研究機関広島大学

研究代表者

猪川 和朗  広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (40363048)

研究分担者 森川 則文  広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (30346481)
池田 佳代  広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (30379911)
キーワード臨床 / 感染症 / 薬物動態 / 薬力学
研究概要

昨年度に続き,本年度は以下のとおり実施した.
1.体液組織・血液サンプルの採取システムの構築:研究協力施設において,病院全体の協力連携を進め,体液組織および末梢静脈血を採取するシステムをさらに整備した.各施設での臨床研究(倫理)委員会の承認を得て,患者の同意を得た後に,サンプルを取得した.
2.抗真菌薬の体液組織中・血中濃度測定システムの構築:アゾール系抗真菌薬およびキャンディン系抗真菌薬について,簡便で臨床応用に適した体液組織の前処理・定量方法をさらに改良したうえで,サンプルを測定した.
3.PGおよびPDデータの収集:各患者で,薬物代謝酵素チトクロームP450の一塩基変異多型(野生型,ヘテロ変異型またはホモ変異型)に関する情報を引き続き収集した.また,患者基本診療情報に加え,抗真菌薬療法に対する薬物反応データとして有効性および安全性データ,さらには原因真菌に関する情報を引き続き収集した.
4.モデリングおよびシミュレーション:抗真菌薬の体液組織中・血中濃度データをPK解析し,PGデータを共変量として組み込んで,PKとPDとの関係を引き続き解析した.これらの結果を統合したモデリングを行ったうえで,このモデルを用いたモンテカルロシミュレーションにより,個別的至適投与法をさらに検討した.
5.至適投与法設計ソフトウェアの開発:上記と並行して,患者の特性,原因菌の種類および薬剤感受性などの情報から,当該患者に至適な投与法を設計できるソフトウェアの構築技術について検討した.その結果,メロペネムおよびドリペネムに関してソフトウェアを作成することができ,感染症患者に対してプロスペクティブに適用し,医療現場からのフィードバックを得ることができた.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] メロペネムPK-PDソフトウェアを用いた個別的適正投与設計2012

    • 著者名/発表者名
      石原慎之, 西村信弘, 陶山登之, 玉木宏樹, 神田響, 礒部威, 猪川和朗, 森川則文, 直良浩司
    • 雑誌名

      TDM研究

      巻: 29 ページ: 53-60

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 母集団PGx-PK-PD解析による抗真菌薬の個別的至適投与2011

    • 著者名/発表者名
      猪川和朗
    • 雑誌名

      臨床薬理

      巻: 42 ページ: 129S. 129S

  • [雑誌論文] Safety analysis of liposomal amphotericin B in adult patients : anaemia, thrombocytopenia, nephrotoxicity, hepatotoxicity and hypokalaemia2011

    • 著者名/発表者名
      Shigemi A, Matsumoto K, Ikawa K, Yaji K, Shimodozono Y, Morikawa N, Takeda Y, Yamada K
    • 雑誌名

      Int.J.Antimicrob.Agents.

      巻: 38 ページ: 417-420

    • 査読あり
  • [学会発表] PK-PDソフトウェアを用いたdoripenemの個別的至適投与の取り組み2011

    • 著者名/発表者名
      西村信弘, 石原慎之, 狩野芙美, 礒部威, 猪川和朗, 森川則文
    • 学会等名
      第54回日本感染症学会中日本地方会学術集会・第59回日本化学療法学会西日本支部総会
    • 発表場所
      奈良県奈良市
    • 年月日
      2011-11-24
  • [学会発表] アムホテリシンBリポソーム製剤による血液毒性の評価-投与量依存的に発現する貧血と血小板減少症-2011

    • 著者名/発表者名
      松元一明, 茂見茜里, 猪川和朗, 森川則文, 屋地慶子, 下堂薗権洋, 武田泰生, 山田勝士
    • 学会等名
      第59回日本化学療法学会総会
    • 発表場所
      北海道札幌市
    • 年月日
      2011-06-24
  • [学会発表] Pharmacodynamic evaluation and dose optimization of voriconazole2011

    • 著者名/発表者名
      Ikawa K
    • 学会等名
      8th Symposium on New Developments in Clinical Pharmacy and Clinical Pharmacology
    • 発表場所
      Graz, Austria
    • 年月日
      2011-06-04

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公開日: 2013-06-26  

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