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2010 年度 実績報告書

冠動脈疾患のNear-Term-Riskを予見可能な血清バイオマーカーの開発

研究課題

研究課題/領域番号 21590611
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

戸塚 実  東京医科歯科大学, 大学院・保健衛生学研究科, 教授 (60431954)

キーワード粥状硬化症 / N-ホモシステイン化apoAI / Truncated apoAI / cholesterol efflux / 抗酸化能 / 泡沫細胞 / carboxypeptidase A / モノクローナル抗体
研究概要

等電点電気泳動を用いたN-ホモシステイン化apoAI測定法を確立し、平成21年度に得られた基礎データと合わせて、国際誌に論文を発表した。また、心筋梗塞患者の検体をパイロット的に測定したが、本測定法の精度においてはその値に健常者と大きな違いが見られなかった。原因の一つとして測定法の精度が十分でないことが考えられるため、精度を上げるためELISA等の開発を研究中である。一連の研究を通じて、N-ホモシステイン化apoAIの定量と同時に、未修飾apoAIと比較した機能評価試験が必要であることが示唆された。したがって、本来apoAIが持つ抗酸化能に注目し、硫酸銅によるLDLの酸化に及ぼすN-ホモシステイン化apoAIの影響を検討し、N-ホモシステイン化がapoAIの抗酸化能を抑制する可能性が明らかにされた。また、泡沫化細胞からのコレステロール引き抜き作用についても検討すべく、放射性同位元素を用いないで蛍光発色によって微量コレステロールを測定する方法を検討し、十分な感度で測定できることを確認し、現在、細胞培養等の準備を開始したところである。Truncated apoAIおよびapoE結合HDLについても同様の観点から機能検査法の確立が必要と考え、研究を進行中であるが、Truncated apoAIの抗酸化能はintact apoAIに比べて必ずしも減衰せず、むしろ抗酸化能が強くなるという輿味深い結果が得られ、その詳細を検討中である。
一方、血中Truncated apoAIの定量法においては、その濃度が極めて微量であり、現状では定量的測定が極めて困難な状況にある。その原因の1つとして、Truncated apoAIのC末端のフェニルアラニンが肥満細胞由来のcarboxypepti-dase Aによってさらに水解され、作成したモノクローナル抗体が反応しなくなることが確認された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Identification of N-homocysteinylated apolipoprotein AI in normal human serum2010

    • 著者名/発表者名
      Ishimine N, Usami Y, Nogi S, Sumida T, Kurihara Y, Matsuda K, Nakamura K, Yamauchi K, Okumura N, Tozuka M
    • 雑誌名

      Ann Clin Biochem

      巻: 47 ページ: 453-459

    • 査読あり
  • [学会発表] 健常人におけるN-ホモシステイン化apoAIの定量化の試み2010

    • 著者名/発表者名
      隅田環, 他
    • 学会等名
      第50回日本臨床化学会年次学術集会
    • 発表場所
      甲府・県民文化ホール
    • 年月日
      2010-09-24
  • [学会発表] 心筋梗塞患者血漿中のApoAI-AII heterodimerの定量2010

    • 著者名/発表者名
      宇佐美陽子
    • 学会等名
      第57回日本臨床検査医学会学術集会
    • 発表場所
      東京・京王プラザホテル
    • 年月日
      2010-09-12

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公開日: 2012-07-19  

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