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2011 年度 実績報告書

気管支肺胞上皮癌線維化巣におけるリンパ管のリモデリング

研究課題

研究課題/領域番号 21590619
研究機関信州大学

研究代表者

本田 孝行  信州大学, 医学部, 教授 (80238815)

キーワード肺癌 / 肺腺癌 / リンパ管 / リンパ管侵襲
研究概要

正常肺組織では、リンパ管網は細かいネットワークを形成しておらず、比較的太い気管支周囲に認められており、肺胞領域は虚脱しており、認められない可能性がある。昨年は、気管支肺胞上皮癌症例において、D2-40染色を行ったが、抗体の浸透が悪いためか染色性の良い部分と悪い部分があり、昨年度認められた染色性の再現性があまりよくなかったが、前処理に電子レンジを取り入れるようになってから染色性が向上した。線維化の強い中心部分では染色しにくいと考えられたが、同部でも良好な染色性が得られている。
本年度は主に、野口分類におけるtypeC肺腺癌について検討した。1.中心部の線維化部分、2.肺胞置換型を示す浸潤部で線維化に近い部分、3、肺胞置換型で最外部分に分けて、リンパ管構造についてレーザー共焦点顕微鏡を用いて3次元的に観察した。線維化部分では、リンパ管密度は虚脱に陥った肺胞領域全体を加味しても高く、リンパ管は拡張していた。線維化部分での、リンパのうっ滞が、今までつぶれていたリンパ管を拡張させ、リンパ管密度を上げていることを示唆した。リンパ管内に癌細胞は見つからなかったが、このリンパ管の拡張により癌細胞がよりリンパ管侵襲を起こしやすくなっていることが示唆された。肺胞置換型部分では線維化巣に近い肥厚した肺胞隔壁部分でリンパ管の密度および拡張が、癌の最外層より強く認められるようになっている。癌部分ではリンパ管は粗い網目構造をとっており、つぶれたリンパ管が拡張し、このような構造になることが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Different efficacy of CT screening for lung cancer according to histological type : Analysis of Japanese-smoker cases detected using a low-dose CT screen2011

    • 著者名/発表者名
      Kondo R, Yoshida K, Kawakami S, Shiina T, Kurai M, Takasuna K, Yamamoto H, Koizumi T, Honda T, Kubo K
    • 雑誌名

      Lung Cancer

      巻: 74 ページ: 433-440

    • DOI

      DOI:10.1016/j.lungcan.2011.05.006

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Relationship between mitochondria and the development of specific lipid droplets in capillary endothelial cells of the respiratory tract in patients withsarcoidosis2011

    • 著者名/発表者名
      Mochizuki I, Kubo K, Honda T
    • 雑誌名

      Mitochondrion

      巻: 11 ページ: 601-606

    • DOI

      DOI:10.1016/j.mito.2011.03.009

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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